妾奉公を繰り返し、最後には借金をこさえて転がり込んできた美貌の母と暮らしている咲。母のこさえた借金を返すために、江戸で年寄りの介護をする「介抱人」として、様々な家に奉公している。
母との葛藤、奉公先での介抱人やその家族とのあれこれと、咲に降りかかる困難は数知れず。それでも、介抱人に心を寄せて介護して心を開いてもらったり、同じ長屋の人々や口入れ屋の夫婦との日々の中で、喜びも見出していく様子が、読んでいて心地よかった。
介護と一口で言っても色んな方法があって、人によって違いもあるけれど、最後はやっぱり気持ちなんだろうなぁと思った。辛い、大変、だけじゃ続かないよね。なので、笑いを取り入れた「往生訓」の完成は嬉しかった。最後は母親とも折り合いを付けれたし、良かったなぁとホッと出来ました。
(2017.04 読了)
2017年05月07日
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