親の老いをテーマにした短編集。
私にとっても身近で、そう遠くない将来訪れる問題なので、ちょっと不安も感じながら読み始めました。
再婚した母が出戻ったらどうも様子がおかしかったり、義父の様子がおかしいと訴えても夫は認めたがらなかったり、認知症の母を引き取ったら夫の親が・・・と、どのお話も女性が主人公。そして、どのお話も深刻なものばかり。でも、それが重苦しい雰囲気ではなく、ユーモアを交えて描いてあるので、ちょっと笑えたりする部分もあって、覚悟していたよりは穏やかに読めました。
戸惑いつつも、しょうがないか、と受け止めて、事態に向き合っていく。そんな姿を読んでいたら、ちょっと勇気を貰えたような気がします。もちろん、現実はそんなに甘くないんだろうとは思うけれど。来たるべきその日を、出来るだけ穏やかに迎えられたらいいなぁと思ったのでした。
・母、出戻る?
・義父、探す?
・母、歌う?
・長男、威張る?
・母、危うし?
・伯母たち、仲良く?
・母、見える?
・父、行きつ戻りつ?
(2017.04. 読了)
2017年05月07日
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