鎌倉で代書屋として暮らす鳩子。お悔み状、絶縁状、ラブレター、天国からの手紙など、大切な人への手紙を依頼主に代わってしたため届ける日々。
毎日を丁寧に暮らす。そんな言葉浮かんだ小説でした。鳩子の元に舞い込む依頼は、楽しいものばかりではなく、逆に依頼主が上手く書けない手紙を依頼してくるのだから難しいものばかり。時には絶縁状だったり、離婚報告状だったりと気の重い物もある。そんな手紙を綴るには、やはり日々の暮らしぶりが大切なんだろうなぁと思わせる物語でした。
こんな依頼の手紙をどう書くの?というものも、鳩子が書き上げた手紙を読むと思わず拍手を送りたくなるものばかりでした。文章だけでなく、ペンや文字やその色、紙や封筒も、その手紙に合わせて選んで書く。見事!としか言いようがありませんでした。
最後、おばあちゃんの手紙には思わず涙腺が・・・。
読みながら、そういえば一時期ガラスペンに凝って、使ってことがあったなぁ…。あれ、どこに仕舞ったかな?長く文通していた彼女は、今頃どうしているのかな?元気かな?手紙を書いてみようかな、迷惑かな。と、あれこれと思い返したりもしました。
とても優しい気持ちになれる物語でした。
(2017.04 読了)
2017年05月07日
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Weblog: 苗坊の徒然日記
Tracked: 2017-05-07 19:37
ストーカーのようにカキコさせていただきます~。
こちら読みました。ドラマ化されてるみたいですね。母に原作読んでる?と聞かれて知りました^^;
鳩子と周りの皆さんと、確かに日々を丁寧に生きているなと思います。バーバラ夫人の気品は見習いたいところです。
代書屋という仕事の大変さとやりがいも知ることが出来て良かったです。実際に書かれた手紙も出てきたので驚きました。
おばあさんとのこともちゃんと分かって良かったですね^^
疲れました~(笑)
ストーカーだなんてとんでもない!苗坊さんのコメントやTBが嬉しくて頑張れました!ありがとうございますm(__)m
鳩子を始め、みんなの暮らしぶりが素敵だなぁと思いましたね。バーバラ夫人の気品は私も見習いたいです!
実際に書かれた手紙は私も驚きました。でも、あれがあったからこそ、余計にジーンとしましたね。
おばあさんの本心も分かって良かったなぁと思えたラストでしたね。