2017年01月27日

サブマリン(伊坂幸太郎)

チルドレン」の続編。

ということだったんですが、「チルドレン」ってどんなお話だっけ?なレベルの私の記憶力;;;まぁ、読めば分かるか!と開き直って読みだしてすぐに「あ、あれだ~♪」と思い出して喜びました。そうそう、家裁調査官の陣内!彼、いい味出してて好きだったんだよねぇ~とホクホクしながら読み始めたのでした。
てか、それなら覚えとけ!って感じですけどね(笑)

前作は短編集でしたが、今回は長編。語りは家裁調査官の武藤。陣内は上司としてまたコンビを組んでるのが嬉しい。そして、相変わらず破天荒な陣内でした(笑)でも、一本筋が通ってて、いいなぁ、こういう上司を持つ武藤が羨ましいぞ、と思ったりもしたんですが、実際にこういう上司と付き合うことになったら、きっと私はムカついてばかりで彼の良さを理解出来ないままで終わるんじゃないかと思ったりもして・・・。人を見る目を磨かなければ!と、思ったのでした。
・・・って、話が逸れた(笑)

武藤と陣内が関わることになった少年。無免許運転での死亡事故。一見、単純な事故のように思えたものが、一転二転・・・していく。関係なさそうだったピースが集まってきて、それらが合わさって最後にはピシリとハマル様は、さすが伊坂作品でした。

ただ、なんともやるせない気持ちにもなりましたけどね。罪は罪だと思うし、どんな事情や想いがあるにしても、超えちゃいけない一線はあると思う。でも、でも・・・と、なんとも割り切れない気持ちになるのは、どうしようもない。「被害者」「加害者」という言葉だけで、ひと括りには出来ない、してはいけない、ものなんだなぁと、そんなことを改めて感じたのでした。

「その電話、どうか!」と願わずにはいられないラストでした。どうなったか気になるけれど、ご都合主義でもなんでもいいので、良いお知らせだったことを祈るばかり。。。


(2017.01.15 読了)





サブマリン
講談社
伊坂 幸太郎

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ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 05:25| Comment(4) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは^^私は伊坂作品の中で「チルドレン」が1番好きだったので、また陣内達にあえて本当に嬉しかったです!でも、そう言いつつも細部までは覚えていなくて、そうそう陣内はこういう奴だった。相変わらずだなーって感じで読んでいました^^;
未成年の犯罪を取り上げる作品は多いですが本当に、答えがないというか大人の犯罪も同じなんですけどやりきれないことが多いですよね。
それでも最後は希望が持てました。この電話はきっと!って思いたいです。
Posted by 苗坊 at 2017年01月28日 00:21
>苗坊さん
そうそう。私も読みながら少しずつ思い出していく、そんな感じでした^_^;
伊坂作品では、やりきれない、という気持ちになることが多いですよね。気持ちは分かるけど、でも、超えちゃいけない一線があるんだよ・・・というジレンマに陥ってしまいます。
最後の電話は、きっと!と希望を持ちたいですね。
Posted by すずな at 2017年01月31日 12:29
すずなさん、こんにちは(^^)。
犯罪の加害者の事情は考慮に入れるべきなのかどうか、罪は罪としてとらえるべきなのか、考えさせられました。
でも、そういう気の重くなるようなことを描きながらも、陣内や武藤の調査員としての人柄の良さ、ポンポンと弾む会話など、読みやすく楽しくもありました。

若林青年にかかってきた電話、そうだといいですよね!
Posted by 水無月・R at 2017年05月13日 17:50
>水無月・Rさん
「罪」は「罪」だと思いつつ、加害者にも様々な事情があるということを考えると割り切れない気持ちにもなりましたね。私もすごく考えさせられました。
それでも全般的に重苦しい雰囲気にならないところは伊坂作品の良いところですよね。私も楽しませてもらいました。
最後の電話は、そうあって欲しいと願ってしまいますね…。
Posted by すずな at 2017年05月15日 16:45
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