ひょ~怖かった!怖い、怖い、怖いよーっ!と呟きながら読みましたです。
柚木さんって、ここまで女子の闇に迫った作品を書かれてましたっけ?いや、今までの作品もイタイなぁとかキッツイなぁと思いながら読んでたとは思うんですけど、これは、また一段、階段を登ったんじゃ?と思ったのでした。
丸の内の大手商社に勤めるキャリアウーマン栄利子。彼女が密かに楽しんでいたのは人気主婦ブログ「おひょうのダメ奥さん日記」。偶然にも、そのブログ主であるおひょうこと翔子と出会った栄利子は・・・。
容姿も仕事も申し分ない栄利子と人気ブロガーの翔子はどちらも同性の友人がいないというコンプレックスを持っていて、そんな二人が出会って急接近していく様子は、読んでて「ちょ、ちょっと!」とブレーキを掛けたくなったし、そこからの、特に栄利子の行動には引いてしまった。こんな風に接近されたら、誰だってキケンを感じちゃうよねぇ。でも、翔子の危機感の無さもどうかと思ったけどね。どちらも、確かに人との距離感を図るのが上手くないんだなぁと思いつつ、私も人のことは言えないかもと思っちゃった。実のところ、同性異性を問わず、人との距離感が上手く取れないのは私も同じで。どこで間合いを詰めていいのか、どこで詰めすぎちゃったのかと、反省というかね、凹むこともあります。ホント難しいです。。。
確かに栄利子の言動には引いちゃうものもありましたが、派遣社員の女の子の言動も凄かった。まぁ、それに従おうとする栄利子にもビックリだったけど。でも、私だって同じことをしないとも限らない、自分の中にもこんな部分があるかもしれない、栄利子や翔子と同じ状況にならないとも限らない、そう思えて、そっちの方が怖くなってしまいました。
なので、冒頭の怖い、怖い!には二つの意味があるんですよねぇ。怖さ倍増でした。でもね、柚木さん、怖すぎるよー!とツッコミをいれつつ読むのは止められない。二人がどうなっていくのか気になって気になって、一気に読んでしまいました。
怖かったけど、すごく面白かった!
(2016.01.05 読了)
2016年01月10日
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いやぁ、怖かったですね・・・。
栄利子も、後半の翔子も怖かったし、真織もとんでもないと思ったけど、ちょっと何かズレてたら自分も?!というのが心当たりありすぎて、ホントに怖かったです。
最後に二人とも前向きに歩きだせそうな物語の終わりを迎えられて、よかったです。安心しました(^^;)。
そうなんですよ!3人それぞれに怖いって思ったけど、自分だって…と思うと、もっと怖くて。
色んな意味で怖かったですよね。
どうなることかと思ったけど、最後はなんとかホッと出来て良かったですよね。