随分前に購入したものの私の部屋で積読本の山に埋もれたままになってた1冊。ようやく救出出来ました!良かったよーぅ。・・・と、喜ぶのは早い!まだまだ積読本の山はうず高くそびえておりますです。鋭意努力中であります、はい。
連作短編集。3部作になっていて、それぞれ1600年代のドイツ、近未来のシンガポール、現代日本の鹿児島が舞台。どのお話にも日本の女子高校生が登場する。
とにかく最初のドイツを舞台にしたお話が良かった。魔女狩りが起こったドイツの田舎町で祖母と二人で暮らす10歳の少女マリーが主人公。暗くどんよりとした雰囲気がね、もうね、堪らない。大好きだわーと思って読んでいたら、途中で「あれ?これって思いっきりSF!?」という出来事が起こり・・・。雰囲気は変わらなかったといえば変わらなかったんだけど、作品の印象がガラリと変わってしまいました。そういう意味ではちょっと残念でした。
それにしても、マリーの正体って、結局、分からずじまいだったんですよね。おまけに、この後のマリーがどうなったのか、そちらもとーっても気になります。そんな訳で、色々、消化不良って感じで何だかモヤモヤ。。。スッキリしたい!
そして、2作目、3作目はこれまたガラリと印象が変わってしまう。もうね、ちょっぴりどころじゃなく残念です。それぞれのお話は、それぞれの魅力があって面白かったのは面白かったんですよ。でもね、1作目のお話がすごく良かっただけに、がっかり感が拭えないです。
おまけに、3作目は現代日本の鹿児島が舞台。主人公の女子高校生が話す薩摩弁がびみょーに違和感でして。今時、女子高校生がこんな言葉使うかなぁ?と思ったり、そこは標準語なんだ!?と思ったりで、お話の内容よりも話し言葉が気になったしまったのでした。読み方を間違えた・・・。
この1冊として考えると、どうしても1作目が浮いてしまう。それだけ、面白く印象的だったともいえるけれど、3部作のバランスとしては、ちょっとどうかなと思ってしまいます。出来れば、1作目を最後に読みたかったような。。。
(2015.06.01 読了)
2015年06月08日
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だいぶ前に読んだので、自分のレビューを読み返しました(笑)。
桜庭さんの『少女であることの痛み』がキリキリと突き刺さってくる物語だったな、と思い出しました。
そう!結局、マリーってどういう人物だったのかと、気になりますよねぇ。
色々なことが半端で物語が終わってしまったので、私はこの作品は「未完」であることに意味があるのかな、なんて思ったりもしました。完全版も読みたいですけど(^_^;)。
随分前の作品ですもんね^_^;
桜庭さんらしい少女の物語でしたね。ただ、マリーが!謎に包まれたままなのが気になってしょうがありませーん。「未完」であることの意味ですか・・・。そう言われればそうとも言えるかなとは思いますけど、やっぱり完全版が読みたいです(笑)