2015年02月03日

獏の檻(道尾秀介)

道尾さんのミステリー。
なんだか、ちょっと前の道尾作品の雰囲気に触れられたような気持になりました。最近の作品も、それはそれで面白く読めて好きなんですけど、閉鎖された田舎で起きた事件・・・というだけで、なんとはなしにテンションが上がってしまったのでした(笑)

ある日、主人公の目の前で女が電車に轢かれて死んでしまう。その女は、かつて故郷で行方不明となっていた人物だった。死ぬ直前、女は確かに自分を見ていた・・・。何故?様々な思いを抱え、主人公は息子を連れて故郷へと向かうが・・・。

故郷へ向かった主人公の周りで事件が起こり、30年前の真相へと向かっていく。息子の誘拐事件については、そんなもんだろうなぁと想像できたのですが、父親の死や、死んだ女性についての真相には驚きました。驚いたというか、なんというか・・・。ちょっとしたタイミングで、こんなことになってしまうなんて、堪らない。もうちょっと早く、この真相が明らかにされていれば・・・と残念な気持ちにもなりました。

なかなか重い作品でしたが、最後はちょっと救われたような、そんな気分になれて良かった。




(2014.07.13 読了)





貘の檻
新潮社
道尾 秀介

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ラベル:読書 著者(ま)
posted by すずな at 05:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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