あのひとがほしい――。彩瀬まる、窪美澄、千早茜、花房観音、宮木あや子が、「略奪愛」をテーマに紡いだ書き下ろし恋愛官能小説集。
好きな作家さんの名前がずらりと並ぶアンソロジー集でした。その中で、花房さんだけが初読み作家さんだったんだけど、何の違和感も無くするりと読めた。そのうち、他著書を読んでみたいなぁと思いました。
テーマが「略奪愛」の”恋愛官能小説”ということで、それなりに覚悟して読んだんだけど、読み慣れた作家さんということこともあったのか、そこまで身構えるほどでもなかったかなぁという印象でした。
特に印象に残って好きだった、宮木さんの「蛇瓜とルチル」かな。学園ドラマに出演する10代のタレントと衣装さんの恋愛。思わず、現実にもありそうだなぁ・・・と、学園ドラマのあれこれを思い出してみたり。
あと、窪さんの「朧月夜のスーヴェニア」も好きだった。認知症の老婆が語る戦中の恋の物語。あの時代に、こんな情熱的な恋愛が出来たってのが凄いなぁ、と。でも、いつの時代でも人間の根本的な部分は変わらないんだから、そうでもないのかなぁとも思ったり。
・朧月夜のスーヴェニア(窪美澄)
・夏のうらはら(千早茜)
・かわいいごっご(彩瀬まる)
・それからのこと(花房観音)
・蛇瓜とルチル(宮木あや子)
(2014.07.19 読了)
2015年02月04日
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きみのために棘を生やすの
Excerpt: きみのために棘を生やすの著者:窪美澄河出書房新社(2014-06-12)販売元:Amazon.co.jp あのひとがほしい――。彩瀬まる、窪美澄、千早茜、花房観音、宮木あや子が、「略奪愛」をテーマに ..
Weblog: 苗坊の徒然日記
Tracked: 2015-02-05 20:15
私も窪さんの作品が好きでした。
あんな情熱的な恋愛、今は出来なそうですよね~^^;
それからすみません、宮木さんの作品を私あまりよく書いてないので読まないことをお勧めします^^;
窪さんの作品、良かったですよね~。あの時代だから出来た恋愛だったのでしょうか。
あら、宮木作品は合わなかったんですね。そこは気にされなくても大丈夫ですよー。それぞれ好き嫌いがあって当然なんですから~。