ロースカツ、角煮、生ハム…と、豚肉の部位をテーマにした短編集。
大晦日から元旦にかけて大量のお料理を食べつつ(お酒も飲みつつ)「肉小説」を読む。いや、もうね、お腹いっぱいです(笑)でも、例えば角煮とかロースカツとか生ハムとかね、読む直前とかに実際に食べてたり、目の前に存在したりするので、「お~これこれ!」ってテンションが上がる部分もあったけどね。とはいえ、やっぱりちょっと胸焼け気味;;;
と、胸のあたりや胃のあたりを擦りながらの読書となったんだけど、物語自体は面白かった!小学生から中年男性まで、職業も様々でバラエティに富んでて、読んでて飽きなかった。
一番好きなのはどれかなぁ・・・。「アメリカ人の王様」かな。家族になるのに味の好みが違うって大変だろうとは思うんだけど、「王様」だの「王子様」だのと揶揄しながらも一緒に暮らしていけるってのはいいなぁと思いました。結局、それを認めてるってことだし、それに付き合ってあげつつも自分の好みは曲げてない。お母さんを始め、女性陣の包容力に深い愛を感じました。
あと、「肩の荷(+9)」も好きだった。不器用な中年男性が上司の退職でトップに立つことになり、部下の掌握(?)に心を砕いてる。自分の欠点をちゃんと分かってるところが凄いなぁと思った。こういう時って、自分のことはなかなか客観的に見れないものじゃないかと思うんですよね。自分のことだけで精一杯になっちゃって。それが、前上司と自分の違いを認識して、何とかしなきゃと思える彼は素晴らしいなぁと思いました。だからこそ、部下の人たちも理解して付いていこうと思えるんですよねー。途中、なかなか噛み砕けない・・・というくだりには、想像してしまってちょっと「うわー;;;」と思っちゃったんだけど(笑)、最後はほっこり出来ました。
その他の4遍も良かった。まぁ、最初の「武闘派の爪先」は、最初なかなか入り込めなくて「ん?」って感じだったんだけどね。でも、最後はちょっと「うわぁ;;;」となる展開でピリリとできて良かったな。と、どれも面白かった。
それにしても、新年最初の読書がこれって。今年は食べ過ぎに注意しなきゃと、気を引き締めたのでした(笑)
・武闘派の爪先
・アメリカ人の王様
・君の好きなバラ
・肩の荷(+9)
・魚のヒレ
・ほんの一部
(2015.01.01 読了)
2015年01月03日
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肉小説集 坂木司
Excerpt: 肉小説集 角川書店単行本著者:坂木 司KADOKAWA / 角川書店(2014-10-30)販売元:Amazon.co.jp 豚足×会社を辞めて武闘派として生きる元サラリーマン。ロースカツ×結婚の許し..
Weblog: 苗坊の徒然日記
Tracked: 2015-01-03 07:58
今年も本の話諸々させていただけたら嬉しいです!
この小説をお正月に読むのはなかなか辛いですね^^;
私なんでもない日に読みましたが、胸やけがしましたもん^m^特に豚足が苦手なので最初の話はうえっとなりました←
すずなさんが挙げられた2作品は私も好きでした。それぞれ人柄が見えて素敵だなと思いました。
私も今年は食べ過ぎに注意しようと思います^m^
昨日おととい既に食べ過ぎていますが^^;
あけましておめでとうございます!こちらこそ、今年もよろしくお願いしますね。
豚肉のお話がずーっと続くって、この構成は面白いなぁと思ったんですが、読むのは想像以上に辛かったですねぇ(笑)私も豚足は苦手というのもあって、最初の話にはなかなか入り込めませんでした(^-^;
2作品は主人公や周囲の人柄が窺えて良かったですよね!
実は私も大晦日からの4日間、すでに食べ過ぎてます;;;今日から節制の日々を送ります。。。
君の好きなバラ読んで、私も子供の好きなものだから~ってよく作ってるものでも、子供には「またこれー」って思われてるかも、って思っちゃった。
いや、思われても作るけど(笑)
とりあえず、今日のお昼はハムサンドにしょうかなぁ~
うわ~嬉しいお言葉ありがとうございます♪
お母さんなら、子供に好きって言われるとそうなっちゃいますよね~。私はお母さんの立場は分からないので、子供の立場で読んで「またこれー」というのに共感しちゃいました(笑)
ハムサンド、美味しそうですねー。うわ~食べたくなっちゃいました!