新潟で深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、自分が運転するバスに16年前に別れた妻が乗ってきたのだが・・・。
再婚相手の夫に浮気され体調を崩した別れた妻の美雪。東京での仕事をやめて突然、帰ってきた長男の怜司。実現しそうな夢と結婚の間で揺れる長女の彩菜。そして、利一の恋人である志穂。それぞれが抱える葛藤や悲しみが切なくって・・・。みんなが本当に優しすぎるんですよねぇ。利一だってほっとけないのは分かるけど、別れた妻にそこまでしなくても、と思ったし、志穂だってもっと我侭を言ってもいいのに!と思いました。でも、それをやってしまう利一や、言えない、言わない志穂が、お互い好きなんだろうなぁとも思えちゃって。もどかしい、というかね、読んでて私の方が「きーっ」となっちゃいました(笑)
みんな痛々しかったけど、私にとっては怜司が痛々しさでは一番でした。背中の傷の理由には、もうね、すごく堪らない気持ちになりました。
みんな不器用で、でも、優しい人たち。どうか、みんなが幸せな一歩を踏み出せますようにと思った作品でした。
(2014.02.26 読了)
2014年05月28日
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伊吹さんの作品は文章が綺麗で出てくる人たちが温かくて癒されます。でも今回はもどかしくてもどかしくて、同じくきーーー!となることが多かったです^^;何だかみんな間が悪くて・・・
でも少しずつみんなが前を向きだして良かったです。
コメントありがとうございます!
本当にもどかしかったですよねー!癒されつつも、きーーっとなってしまってました(笑)