2014年04月28日

金色機械(恒川光太郎)

待ちに待った恒川ワールドを堪能!
・・・と、言いたいところなんだけど、今作はちょっと雰囲気が違ってました。

なーんと!時代は江戸時代なんだけど、思いっきりSFじゃなですかーっ。タイトルまんまの金色機械の「金色様」というロボットが登場。まさか、恒川作品で”ロボット”が登場するとは思わなかったので本当にビックリしました。「え!?モロSFなのっ!?」って感じですよ。いや~驚きました。

でも、だからと言って、以前の恒川ワールド色が全くないかというと、そうではないんですよねぇ。読了後には、切なさや優しさや、なんとも言えない不思議な雰囲気を味わえたなぁとしみじみしちゃいました。恒川ワールドをしっかり堪能できたという満足感に浸れました。

触れるだけで相手の命を奪う恐ろしい手を持つ少女や、幼い頃に山賊に拾われた男など、金色様と関わる人々はもちろんですが、機械なので感情はないはずの金色様の悲哀までもがじわじわと伝わってきて、すごく心に沁みました。

分厚い本で、そのボリュームに最初は慄きましたが、一日で一気読み。ページをめくる手を止められなかった。もうね、「久々に読書したー!」という気持ちになれました。

すごーく面白かった!



(2014.12.01読了)






金色機械
文藝春秋
恒川 光太郎

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ラベル:著者(た) 読書
posted by すずな at 05:45| Comment(4) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すずなさん、こんばんは(^^)。
金色様はロボットだったけど、長い長い年月をずっと永らえて主家の人々を見送ってきた孤独は、とても切ないものでしたよね。
人と人ならぬものとの物語、とても面白かったですね♪
Posted by 水無月・R at 2014年04月29日 22:15
>水無月・Rさん
今までの恒川作品とは趣が違ってましたが、面白かったですよね!
ロボットだと分かっていても、金色様の孤独を思うと切なくなってしまいますね。
Posted by すずな at 2014年04月30日 12:31
すずなさん、こんにちは。
こちらにも^^

長編、読み応えが凄くありましたねー。
ちょっと普段とは雰囲気が若干違う恒川作品でしたね。
でも、しっかり恒川さんらしさがあって。

すずなさんは、すっごく面白かったみたいですね。
私は、その前に読んだ、無貌の神 の方が、なぜかより一層面白かったです。ちょっと短くて物足りないー、もっと長く読みたいーとか思ったのにもかかわらず。
Posted by latifa at 2017年10月25日 09:27
>latifaさん
返信が随分とおそくなってしまいました。申し訳ありませんm(__)m

読み応えがありましたね!
ただ、今まで読んでいた恒川作品とは雰囲気がちょっと違っていて、「無貌の神」の方がそれまでの恒川色そのままのような作品だったので、気持ち的にはシックリきたのかもしれませんね。
Posted by すずな at 2018年01月06日 06:13
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『金色機械』/恒川光太郎 ◎
Excerpt: え~と、・・・C3PO?!(笑)。 『金色機械』というタイトルから、もっと違うものを想像してたら、ホントまんま金色のヒューマノイドタイプのロボットだったので、ついつい<スター○ォーズ>のあのロボットを..
Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。
Tracked: 2014-04-29 21:54

ネタバレ感想「金色機械」 恒川 光太郎
Excerpt: 凄く分厚い本。
Weblog: ポコアポコヤ
Tracked: 2017-10-25 09:24