2013年07月18日

坂木司リクエスト!和菓子のアンソロジー

坂木司さんが選んだ日明恩・牧野修・近藤史恵・柴田よしき・木地雅映子・小川一水・恒川光太郎・北村薫・畠中恵の10人の作家さんによる和菓子をテーマにしたアンソロジー集。

「ペット」「和菓子」「本屋」の3つのテーマによるアンソロジー集の中で、実は一番楽しみにしていたのがこのアンソロジーでした。どんな「和菓子」が登場するのかとワクワクして待ってましたよ~。女の子(子ぉ!?)は甘いものが大好き!ということですよ、やっぱりね(笑)

楽しみにしていたのはテーマもですが、好きな作家さんのお名前がずらりと並んでいたってことも大きいかな。初読み作家さんは牧野修さん、木地雅映子さん、小川一水さんの3人だけ。おまけに、既読作家さんは好きな作家さんばかりで、新刊が出たら待ち構えていたように読んでる作家さん達なんですもん。そりゃ~期待も膨らむってもんです。


で、その期待を裏切らない面白さでした。初読み作家さんのお話もそれぞれ面白かった。他作品も読んでみたいなぁと思いました。スピンオフあり、刑事物あり、ファンタジーに日常の謎、そして、「和菓子」がテーマなのに外国を舞台にしたお話までありました。様々なジャンルの「和菓子」にまつわる物語たち。どれもその作家さんの個性溢れるお話で、とぉーーっても楽しめました。そして、やっぱり和菓子が食べたくなってしまいました~(笑)

一番は・・・どれって選べないけど、読めて嬉しかったのは坂木さんの「空の春告鳥」かな。「和菓子のアン」のスピンオフで、アンちゃんに再会出来たのは嬉しかったなぁ。そして、和菓子って本当に奥深いなぁとも思いました。もっとアンちゃんの物語を読みたいし、もっと和菓子について知りたいなぁ!と思いました。

日明さんの「トマどら」、柴田さんの「融雪」は、美味しそうな感じが一番な作品でした(笑)色んなバリエーションのどら焼きが食べたくなったし、和菓子だけじゃなくランチで登場する他のお料理も是非、味わってみたいよー!と思いました。

近藤さんの「迷宮の松露」は外国を、小川さんの「時じくの実の宮古へ」は温暖化が進んで熱帯となった日本を舞台にした物語。「松露」というと「松露饅頭」を連想しちゃうんだけど、この作品で登場するのはそれじゃないですよね;;;京都の「松露」という和菓子。いつか食べてみたい。そして、小川さんのはファンタジー。日本の南半分は人が住めなくなってしまっていて、そこを「お菓子の宮古」を目指して和菓子を作りながら旅を続ける親子の物語。他の作品と雰囲気が違っていて、そういう意味でも印象に残る作品でした。

恒川さん、北村さんはお二人らしい物語。特に、久しぶりに恒川作品を読めたのは嬉しかった。実は恒川さんの最新刊が図書館に入らなくって読めてないんですよねぇ。なんとかして早く読まなくちゃ。


・・・と、上げていくと全部を語ってしまいそうなので、このへんで。

とにかく、どれもこれもが楽しめたアンソロジー集でした。これを読んだ後、和菓子を買いに走っちゃったのはお約束(笑)




*まえがき(坂木司)

・空の春告鳥(坂木司)
・トマどら(日明恩)
・チチとクズの国(牧野修)
・迷宮の松露(近藤史恵)
・融雪(柴田よしき)
・糖質な彼女(木地雅映子)
・時じくの実の宮古へ(小川一水)
・古入道きたりて(恒川光太郎)
・しりとり(北村薫)
・甘き織姫(畠中恵)

*あとがき「塩をひとつまみ」(坂木司)



(2013.06.17読了)






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posted by すずな at 12:48| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは^^
和菓子を食べたくなりますよね~
本当に素敵な作品ばかりでした^^
私もアンちゃんの続編が嬉しかったですし印象に残っています。でも他の作品もバラエティに富んでいて良かったですよね。またこういう企画をしてほしいです。
Posted by 苗坊 at 2013年07月19日 21:43
>苗坊さん
お約束ですが(笑)、本当に和菓子が食べたくなって困りました~~^^;
アンちゃんの続編は嬉しかったですよね!他の作品も作家さんの個性が出ていてどれも良かったですね~。
こういう企画、他のテーマでもやって欲しいですね!!
Posted by すずな at 2013年07月20日 14:54
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