日本推理作家協会賞短編部門受賞作を含む連作短篇集。
またまた記事を溜め込んでます;;;ということで、2週間前に読んだ本の感想なんてー!と心の中で悲鳴をあげながら頑張りまーす(笑)・・・笑い事ではなく、本当に悲鳴をあげてますよ;;;お陰で細かい事は忘れてしまってるので、しばらくは短め感想な記事がUPされていくことになりそうです。。。
あ~湊さんだなぁと思える作品集でした。瀬戸内海の島を舞台に、そこで生まれ育った人々の心の闇みたいなものを描いていて、どれこもれもが居心地の悪さを感じながら読みました。とはいえ、そこまですんごいクロくはなかったかなぁ・・・。最後は、それぞれにちゃんと希望とか救いがあったからなのかもしれないんだけど。いや、それはそれで良かったんですよ。ほっとしたり、ちょっとうるっとしたりもしたし。あ、「えー!」と思ったのもあったなぁ。ただ、物足りないかと言われればそれほどでもないんだけど、小粒な作品集って印象だったかなーと。
好きだったのは、推協賞短編部門受賞作の「海の星」と「みかんの花」かな。特に「海の星」の真相にはビックリでした。「まさか、そんなことが!」と思いもよらない真実に驚きつつ、堪らない気持ちになりました。切ないとか、そんな言葉では表せない・・・。もしかして、今でもそういうことがあったりするのかなぁ、なんてことも思えたりもして・・・。
「みかんの花」は、いつのまにやら犯罪が絡んでてびっくり!えぇっ、そういうことなの!?と途中から驚きの連続でした。おまけに、最後でまた真相がひっくり返ったりもして。どういうことー!?と身悶え(←ちょっと大袈裟かな;;;)しながら読了しちゃいましたよ。結局、どうだったんでしょうか・・・。
最初に「小粒かな」と書いてますが、その割には、結構、楽しんで読んだみたいですね(笑)
ただ、ひとつだけ残念だったのは、同じ島を舞台にした連作集ではあったものの、それぞれの作品で重なり合う人物がいなかったこと。連作集ってことなので、土地だけではなく、登場人物がどこでどう繋がっているのかなと期待して読んじゃったんですよねぇ。チラッとだけでも、どこかで誰かが繋がっててほしかったなぁと、そんなことを思ったのでした。・・・って、私が気付いてないだけなのかもしれませんが;;;
・みかんの花
・海の星
・夢の国
・雲の糸
・石の十字架
・光の航路
(2013.03.10読了)
2013年03月24日
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『望郷』/湊かなえ ○
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短編6本で、ちょっと小さめ名だったかなという気もしましたが、清濁あっての人間なのだな、そしてどうあってもやっぱり人は生きていくのだな、と力強さを感じる作品でしたね。
ああ、そうですよね、同じ白綱島が舞台なのだから、ちょっとでも連作だったらいいなぁというのは、私も思いました!たぶん、関連はなかったと思います(^_^;)。
ちょっと小粒かな、と思わせる短編集でしたよね。でも、湊作品だなぁ~と思えるドロドロ面も描いてあったりもして、楽しめました。
関連はなかったですよね~!せっかく同じ島が舞台になってるのでどこかしらで繋がりがあったら良かったですね。