2012年最後の読書は小路作品(ナモナキラクエン)かと思っていたら、この有川作品となりました。
『文芸ブルータス』(ブルータス2012年12月15日号)掲載の短編。
出版社の垣根を越え、日本を代表する文芸誌8誌の協力の元に発行された『文芸ブルータス』。掲載された作品全てが先行掲載または単行本未収録作品となっている。有川浩、万城目学、伊坂幸太郎、朝井リョウなど、好きな作家さんが名を連ねているので、「雑誌だって!そのうち読めるって!」と呟きながらも思わず買ってしまったのでした;;;
有川作品は「オール讀物 2013年 01月号」掲載予定の短編。実は雑誌は入手してたのになかなか読めなくって;;;やっと読めたのが年末。掲載予定の雑誌はとっくに発行されておりました。なので、「先行掲載」の意味がなくなっちゃってたというオマヌケぶりを発揮してしまいました;;;ま、有川さん以外の作品で気になる作品が読めるんだから!と言い聞かせて、なんとか・・・(笑)
タイトルからして「旅猫リポート」のスピンオフかなぁと思ってたんですが、全く違うお話でした。でも、猫ちゃんの語りで綴られる物語ってところは一緒。イラストを描かれてるのも同じ方でした。
・・・涙、涙。
桜庭家の三男猫、浩太が語る、桜庭家の家族、特に次男である浩美への愛情がいっぱいに溢れる物語。こんな物語で私に「泣くな。」という方が無理ってもんですよーぅ;;;短編なのに、涙腺が思いっきり決壊してしまったのでした。
齢20年を過ぎた浩太。浩美より一日でも長生きする為には”猫又”にならなきゃいけない。だから、”猫又”になる時の為に日々、修練を怠らず、拇印も随分とキレイに押せるようになった。もう、いつその時がきても大丈夫なんだけどなぁ。ま、まだまだ元気だけど!ところがある日、浩美の背中を駆け登ろうとしたら・・・。
う;;;これを打ってるだけで、じわ~んと涙が・・・。猫を飼ってる身としてはホントに堪らないお話でした。そして、読了後は我が家の猫の我が儘にも寛大になってしまったり(笑)、ついつい優しい言葉をかけたくなったのでした。
有川さん、これからもこんな猫ちゃんの物語を綴られるんでしょうか。そして、そのうち短編集とかで1冊にまとめられそうだなぁ・・・。てことは、その時には大号泣させれるんだろうなぁ;;;
・・・と、書かれてもいないお話と、実現するかどうかも分からない企画を妄・・・想像しては、それだけで涙腺を緩ませているオバカな読者でありました(笑)
(2012.12.30読了)
2012年12月31日
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