・・・恐くなかった。
怖い、怖い!特に和室が恐くなった。
・・・てな、感想を見かけていたので、もうね、めちゃめちゃ怖いのかと思ってたんですよね。そういう前知識があって、すっごく覚悟してたからのか、思った程の恐怖は感じなかったんですよねぇ。もちろん、全くゾゾッとしなかったかというと、そうでもないんだけど。なんだか、ちょっぴり肩透かし・・・。
小説風ではなく、ドキュメンタリー風だったのも、そこまで恐怖を感じなかった一因なのかなと思います。作家である語り手が読者から寄せられた怪異を調べ、こんなことが起こった、それを調べていたらどこどこではこんなことが起こってた、過去にこれこれこういうことがあった・・・などなど、事実が淡々とずらずらと並べられているっていう感じで、調査報告書を読んでるような印象を受けました。
なので、そこに何らかの感情が入り込む余地がないというかね、ざわざわと肌が粟立つような、ぞわぞわと背筋を這い上がるような、そんな恐怖を感じる隙間がなかった。そういう恐怖を期待してたので、正直、あれ?あれれれ?と思っちゃったんですよね。
まぁ、そこから恐怖を感じ取れなかったのは私の想像力の欠如だと言われればそれまでなんだけど;;;
オチもね、それだと、日本全国どこでもそんな怪異が起こってるハズなんじゃないの~?とか、みょーに冷静に突っ込めてしまったのもイマイチな読後感の一因なんだろうなぁ。
まぁ、全く恐くなかったかと言われれば否と答えるけれど、期待してたほどの恐怖を感じられなかったんですよねぇ。読書中、本から視線を外すといけないものが見えちゃいそうで視線を外せないとか、和室に目を向けられないとか、そういうヒヤヒヤゾクゾクを感じられなかったのは残念。きっと、ドキュメンタリー風だったのが、私的に恐怖のスイッチが入らなかったのかなと思います。
(2012.12.01読了)
2012年12月19日
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赤ちゃんのくだりはゾゾっとしましたが。
確かにそこまで広げたら呪いだらけになっちゃいますよね^^;
悪くはなかったですけどもうちょっと何かほしかったです。
って上から目線で言ってみる^^;
そうなんですよー!物凄く怖い!ってのを想像してただけに、なんだかちょっと肩透かし感を感じてしまいました^^;赤ちゃんのくだりは私もひー;;;と思いました。
私も、もうちょっと何かが…と思ってしまいました。
うーん。
私は怖くて、ひーっとなったほうなので、すずなちゃん強い!
日本全国で怪異が起きうる。
そう思ったとき、自分が今、立っているこの場所の土地にもなにかしみこんでいるのかな、と想像して、安心して立てる場所がないって怖いなって思いました。
それは、どこの大地も地震の可能性を持っているのと同じで。
本を閉じた瞬間になにかが後ろに立っている気がしたのです。
強いって訳ではないと思うんだけど、なんかねぇ、怖くなかったんだよね;;;でも、結構怖がりなんだよ^^;
「日本全国で怪異が起きうる」と思った時、逆に私はしら~っとなっちゃったんだよねぇ(笑)それが、地震の可能を持ってるという風に考えると、そっちはすごく怖いけど。
うーむ。私の想像力の問題かな^^;