電車通学のことを”キシャツー”って言う、北海道の田舎に住んでいる高校生たちの物語。
私もキシャツーって言います!もちろん、1時間に1本です!そんな片田舎に住んでます!あ、でも、私が高校生の頃は「キシャツー」って言ってたけど、今の高校生は違ってたりして(笑)そして、もちろん今でも「汽車」って言うんですけどぉ・・・。これも、今の高校生(地元の)は「電車」って言うのかなぁ。気になる!・・・けど、身近に高校生がいないので確かめようがないんだよねぇ。
部活に通う夏休み。はるか達は車窓から海辺に真っ赤なテントを見つける。そこには同年代の宮谷光太郎が住んでいて、人探しをしているという。光太郎の話を聞いたはるか達は、幼馴染のよっしー達と一緒になって人探しを始め・・・。
メインは光太郎の人探しなんだけど、実は人探しを通じて、それぞれが「自分探し」をするって物語かな。だって、探し人は「え、もうっ!?」と驚くくらいすぐに見つかるんだもん(笑)すっごいご都合主義を感じちゃったりもしますが、まぁ、そこはね、あえて突っ込まずスルー。・・・ちょっとだけ突っ込んだけど(笑)
光太郎の事情もなかなかだったんだけど、はるかやよっしー、野島さんだって、人には簡単に話せない事情を抱えている。一番びっくりしたのは、やっぱり野島さんの事情かな。思わず「そっちー!?」と声を上げそうになりました。でも、高校生にしては悟っているというかね、ちゃんとその事実を受け入れてるし、はるかに対してだってオトナな対応が出来てるんですよね。凄いなぁと感心しました。もし私だったら・・・きっと、そこまでオトナな対応が出来るとは思えない。なので、びっくりしたけど、素敵な人だなぁと思った。
進路のこと、恋愛のこと、家庭のこと。いろんなことに悩み、迷いながらも、しっかり前を見て歩んでいく彼らの姿が、清々しくもあり頼もしくありました。どうか、今の気持ちを忘れずに素敵なオトナになって欲しいなぁと思っていたら、最後に数年後の彼らの姿が!光太郎目線で書かれていて、ホントにちょっとだけ。なので、光太郎を含めて彼らがどんな風に暮らしているのか、どんな職業に就いたのかはハッキリとは分からないけれど、今でも交流があるようだし、きっとそれぞれが自分らしく人生を歩んでいるんだろうと思えるラストでした。
小路作品らしく、ぐわーっと感情を揺さぶられるようなものはないけれど、素敵な物語を読めたなぁとじんわり思えるお話でした。良かった。
(2012.08.29読了)
2012年09月06日
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Weblog: 苗坊の徒然日記
Tracked: 2012-09-06 11:29
ホント、探している人の見つかり具合は早かったですね^^;
それでも登場する高校生みんなが個性的で素敵でした。
きっと離れても仲良くやっていけると思います^^
私はキチャツーしていなかったので、羨ましいです。
もっとイロイロアレコレあるんだろうと思ってたら、すんなり探し人が見つかってびっくりでした(笑)
高校生達みんなが、本当に個性的でしたね~。そして、みんないい子だなぁ~と思いました。私もm卒業してからもずっと友情を育んでいけるハズ!と信じています。
あ;;;書き方悪かったです^^;私もキシャツーはしたことないんですよー!徒歩かチャリツー(自転車)でした。なんたって自宅から歩いていける範囲に駅がないんですもーん(笑)