面白かったーっ!
新聞広告に惹かれて手に取ったんですが、久々に「本に呼ばれた」作品でした。最近、好きな作家さんばかりを追いかけるのに必死で、なかなか新規開拓が出来ないなぁ;;;と思ってたんですよね。おまけに「本に呼ばれる」ことも無くなっちゃったなぁ;;;と、内心ちょっと気にしてたんですが、まだまだ大丈夫だったようでホッとしました。「これは!」と思った本が思ったとおりに面白くって、すごく嬉しかった。
著者は最年少で松本清張賞を受賞(本作)した早稲田大学文化構想学部の現役学生さん。・・・あら、朝井リョウさんの後輩ですね~。大学だけじゃなく学部まで一緒ですよ。それにしても、そんなに若いのかぁ;;;ある意味、ちょっとショックではあるけど、面白い本を書いてくれるのなら歳なんて関係ないしね(笑)
人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界で、世継ぎの若宮の妃選びの為に集められたのは4つの国を収める貴族の姫君たち。若宮の妃の座を巡って繰り広げられる陰謀に4人の姫たちは・・・。
まさにファンタジー。それも、ちょっとミステリー色が入っていてモロ私好み!読みながらテンションが上がらない筈がない(笑)いや~楽しかった。
妃候補の姫君たちは集められたのに、肝心の若宮はなかなか姿を現さない。それなのに、侍女の失踪や謎の手紙など事件が次々と起こって、それらの犯人探しやお妃候補達の人間模様が絡まって、うわ、どうなるのーっ!?若宮は何してるのーっ!?どうして、現れないのーっ!?そして、あれは誰っ!?と、もうね、疑問がてんこ盛り。お陰で先が気になって、気になって・・・。そこそこの厚みがある本なうえに図書館の返却期限ギリギリで読み始めたので、「読み終わるかな」とちょっと不安があったんですが、気が付くと一気読みしちゃってました。お陰で寝不足にはなったんだけどね(笑)
ちょっとネタバレ気味かも。
未読の方はご注意ください。
読み進んでいくと、最初の印象がだんだん変わっていく。春殿に住まうことになった”うこぎ”目線で読んでたのに、だんだんと「あれ?あれれれ?」という印象になってきて、とどめが満を持しての若宮の登場!「やっと登場したよーっ!」と喜んだのも束の間、なんだか予想と全く違う方向に向かっていくような・・・。いやいや、気のせい、気のせ・・・え?えぇーーーーっ!?と、夜中に思わず絶叫しそうになりました。
最後まで読んですぐに最初を読み返し。・・・く、くそぉぅ!(←柄悪い読者;;;)そうだったのかーっ!くーっ、まんまと騙されたよっ!と、地団太を踏みたくなるくらい悔しかった。新人作家さんだし、表紙からしてラノベ風だったせいもあって、侮ってました。松本清張賞だもんね。ホントすみません!と、平謝りしたい気分です。もちろん、ちょっと突っ込みたいとこもあるにはあるけど、そこをイキオイで読ませる力があるのが凄い。・・・・って、何気に上から目線ですが;;;
最後にはラブ要素もあって、うへうへニマニマできたのも良かった(笑)まぁ、意外な組み合わせではあったけどね。
とにかく、楽しめました。次作も楽しみ!
(2012.08.13読了)
2012年08月23日
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Tracked: 2015-12-30 09:07
面白かったよ!うふふふふふー。
いやー凄かったですよね。現役の大学生が書いたというのがまたすごいです。そういえば朝井さんの後輩ですね~。
もう私もすーっかり騙されましたよ。
絶対あの人と一緒になると思っちゃいますよね。そしてそういう前置きがあったもんだからそれ以降の展開にひたすら驚きました。
ラブ要素もありましたね~^^
私もニヤニヤしちゃいました。
この若さでこれを!?って感じでしたね~。早稲田すごいなぁ~と思っちゃいました。
苗坊さんも騙されましたか!あれは騙されますよねぇ^^;まさかまさかの展開にビックリでしたね。
ラストのラブ要素ではニマニマしちゃいましたね!
読者揃って、大どんでん返しに衝撃(笑)。
騙されますよねぇ。
そして、最後に若宮と妃のラブ要素、うふふでしたね。
だけど、妃は若宮を追加でぶん殴ったほうがいいと思います(笑)。
あの大どんでん返しにはヤラレましたよね~^^;でも、あれは騙されますね!←必死で言い訳(笑)
衝撃が去った後のラブ要素も良かったですよね~。まぁ、確かにぶん殴ってもいいかなって感じですよね(笑)
絶対ヒロインキャラだと思っていたのに…いや、ある意味ではヒロインなのですが、見る視点によってこうもかわるかなぁ。。。とうなりました。
美男美女ばかりでラブ要素も多くて、ものすごく読んでて楽しかったです(*´▽`*)
もうホントに「ヤラレタ~!」でしたよねぇ!おっしゃる通り、あこぎはヒロインキャラだったので疑いもせず…まさかの展開でした。
ラブ要素も多くて、そっちでも楽しめましたね♪