タイトル通り「みをつくし料理帖」シリーズに登場した料理の数々のレシピ&写真集。
レシピだけかと思って購入したら、美味しそうなお料理の合間に「内緒噺」と称するエッセイが挟まれていたり、最後には書き下ろし短編まで収録されているというお得感満載の1冊でした。
本作で読んでるだけでも美味しそうで涎もんだったのに、それがカラー写真でどどーんと載ってるんですよ!もうね、食欲刺激されまくり~のキケンな代物となっていました(笑)読みながらお腹がグーグー鳴って困った;;;どのお料理も著者ご自身が包丁を握って再現されたということで、そんな著者の人柄まで滲み出ているようなお料理の数々・・・。そして、そんなお料理が盛られた器も素敵なんですよー!小料理屋で一杯やりながら舌鼓を打ちたい・・・そんな気分になりました。
おまけに、レシピを見るとね、私でも作れちゃうんじゃないかと思えるようなものばかり。材料にしても、作り方にしても、そんなに珍しい食材でもなければ、手の込んだものでもない。今度、宅飲みする時には・・・と、そんな思いが頭をよぎってばかりでした。・・・って、普通に食事するってことは全く考えてなくって、お酒と一緒ってのがアレなんだけど(笑)だってーっ!どれもこれが、お酒のおつまみに合いそうなんだもーん!
「梅と茗荷と胡麻の握り飯」「焼き蚕豆」「白尽くし雪見鍋」「山芋の磯辺揚げ」「蓮根の射込み」・・・ほらほら!美味しそうでしょーっ!お酒が飲みたくなるでしょーっ!お酒も、ここはやっぱりビールとかワインとかじゃなくって、日本酒をきゅーーーっと。・・・じゅる。あ、涎が・・・(笑)
そして、そんなお料理の合間に挟まれた「内緒噺」の数々。色んな裏話やらが読めて、これまた楽しかった。そいういえば、シリーズの表紙は全て版画なんだそう!知らなかった・・・というか、気付かなかった;;;改めてシリーズ本作を引っ張り出して見返してしまいました。まぼろしの「一日つる屋」の噺には思わず笑ってしまった。そんな日があれば、是非とも参加したいよーっ!と思ったんですけどねぇ。残念です。ここはオトナなんだから、譲り合いの精神でねぇ!・・・でも、私もふきちゃんをやりたいかも(笑)
で、「つる屋」「新つる屋」間取り図。新つる屋の方は「三方よしの日」の張り紙が玄関に!という細かさ。ということは、もちろん、台所には彼の姿が・・・。絵を眺めただけで思わず涙腺が緩んできちゃったり。
そして、そして!書き下ろし短編「貝寄風」
澪と野江ちゃんの幼い日のお話。このお話が読めたのは本当に嬉しい。そして、このエピソードがあって、澪が野江ちゃんへ寄せる思いの深さがより理解出来た、そんな気がします。二人の絆の深さは、幼い日にこんな会話があったからこそなんだなぁ・・・としみじみ思いました。このお話でもちょっと涙腺が・・・。
この献立帖は、シリーズ1冊目からずっと読みつづけてきた読者への作者からのご褒美のような1冊でした。手に取れたことに、心から感謝。
(2012.05.17読了)
2012年05月27日
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みをつくし献立帖
Excerpt: 髙田 郁 2012 時代小説文庫 『みをつくし料理帖』の献立帖。お澪ちゃんの作る料理を家庭で再現できるように、著者自身も包丁を握りながら作ったという料理の並ぶレシピ本。料理はどれもほっこりとして美味し..
Weblog: 香桑の読書室
Tracked: 2012-05-28 15:12
彼の姿を見たら(泣)だよねぇ(ToT)
すずなちゃんが近所だったら、持ち寄りで一日つる家ができたのに、と思っちゃったです。
お澪ちゃんを幸せにしてくださいって、私も言いたいです。
本当に美味しそうでした!
そして、彼の姿には涙しちゃうよね;;;
ホントに近くに住んでたら…ねぇ!残念だー。
澪ちゃんを幸せに!って、私も言いたい!