毎日小学生新聞に掲載された小学生の投稿が発端となり、全国の小中学生、そして大人たちからまでも様々な手紙が寄せられ白熱した議論となった。その手紙を1冊の本にまとめ、森達也氏の書き下ろし長文が最後を締める。
何かで目にして「読んでみたいな~」と思ってた本でした。図書館で購入されたのを知って、早速手にとってみました。
・・・思ってたのとはちょっと違ってたかな、というのが正直なところ。もっともっと、小中学生達の議論が読めるのかと思ってました。一つの意見に様々な意見が寄せられ、そして、その意見からまた新たな意見が生まれ、そしてまた・・・みたいなね。そう言う意味では、どれもこれもが最初の小学生の手紙に対してだけの意見だったのが残念に感じました。「議論」というからには、もうちょっと意見のやりとりがあったのかなぁと思ってたので、そういう意味では物足りなさも感じてしまいました。
そして、彼らの意見が「節電する」「ヒマワリの種を植える」「募金する」の3つに辿り着くのが、やっぱり子供らしいというかね。この新聞紙上でそういう記事が出たりしてたんだろうなぁと思ったんですが、どうだったんでしょう。
もちろん、子供たちの真摯な思いは胸に響いてくるものばかりで、子供たちがこんなにも色んなことを(というと失礼だけど;;;)考え、それぞれの意見を持っているんだということが分かって、驚きつつも嬉しかったし、頼もしさも感じました。・・・なんだか、上から目線ですが;;;
そして、それを受けての森氏の長文。
原発を作ることになった経緯だけに留まらず、歴史や同調圧力というものについて、そして、発電の仕組みについてなど、分かりやすく丁寧に書かれています。子供にはもちろんですが、大人の私にとっても知らないことも多く、なるほど!と思うことも多かった。勉強になりました。
私自身も他人事ではいられない。もっともっと考えていかなければいけない問題なんだということを改めて感じました。
(2012.01.15読了)
2012年01月24日
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