その昔、イギリスで名を馳せた元泥棒紳士が日本のさびれつつある商店街で起こる事件を解決していく・・・というお話。
語り手が元泥棒紳士ではなく、その娘ってこともあったのか、想像してたのとはちょっと違った作品でした。元泥棒紳士である聖人の活躍にワクワクと胸驚かせ、鮮やかなお手並みに感嘆しまくる、そんな冒険談的なお話を想像してたんですけどねぇ。実際は、商店街を舞台にしたハートフル・ストーリーって感じでした。なので、冒険談を期待して読み始めてしまった私は、「あ~れ~?」って感じでして。正直、ちょっと肩透かしをくった気分。
もちろん、ちょっと心に沁みるような、小路さんらしい優しく温かいお話で、これはこれで良かったんですよ。良かったんですが、やっぱりもうちょっとワクワクドキドキしたかったなぁ~と思ってしまいます。ワクワクの冒険談ってのが大好きなので・・・。
あ、ただね、最後の商店街存亡の危機に聖人が見せたお手並みは凄かった!てか、スケールが大きすぎて、もう笑っちゃうしかないっていうかね。これぞ、フィクション!って感じで、リアリティなんて全くないよー、でも、痛快だし愉快でOK!と言いたくなるような大団円。ここまでくると、もうアッパレって感じで、素直に「うん、良かった。良かったねー。」と拍手できました。
ということで、多少の物足りなさは残るものの、軽いエンタメ小説と思えば、それなりに楽しめた作品でした。
(2012.01.03読了)
2012年01月14日
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花咲小路四丁目の聖人 小路 幸也
Excerpt: 花咲小路四丁目の聖人著者:小路幸也ポプラ社(2011-11-10)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る 商店街のご隠居は、元・泥棒紳士!? 舞台は、シャッター通りとまではいかないもののさびれ..
Weblog: 苗坊の徒然日記
Tracked: 2012-01-14 20:24
私は何の先入観もなく、ただ小路さんの新刊だ~と思って読んだのが良かったのかもです。
私は普通に楽しく読めました。
ほのぼのした雰囲気が好きでした^^
でも、商店街を守るために聖人がしたことは本当にぶっ飛びましたよね^^;ぶっとんだことだろうなとは思いましたけど、想像以上でした。
だからスカッとしたので良かったです。
いや~タイトルで期待が大きくなりすぎたようで^^;冒険物って大好きなので、そっちで期待しちゃったんですよね。
でも、楽しかったのは楽しかったんですよ!…なんか、必死に言い訳してるようですが(笑)
最後の聖人のやったことはスケールが大きすぎて笑うしかないって感じでしたねー。確かにスカッとしました。