高校生の男女を主人公にした4つの短編集。
積読本の山から1冊救出(笑)職場の人からお借りした本。「読みたい!」と熱望したにも関わらず積読本に埋もれさせてたってのは、どうなのよ?って感じですが;;;ようやく読めました。
タイトルに「Girl」と付くものの、主人公がすべて女の子という訳ではないんですよね~。女の子と男の子がちょうど2編ずつに分かれていました。この著者の作品「プシュケの涙」とは、また趣が違ってて、ちょっと軽いタッチで、思わず笑っちゃうような高校生たちの青春物語って感じかな。
・scratches
このお話が一番好きかな。これね、読み始めたのが銀行の待ち時間だったんですよー。思わず吹き出す場面とか多くって、笑いを堪えるのに必死でした。でも、我慢できなくって顔がニヤケちゃってたんですよねー。気付いた人がいたら・・・かなりアヤシイヒトだったに違いない。振られちゃったのに、振られた彼女に強引に付き合わされて授業をエスケープさせられた少年のお話。いいね~こんな息子・・・いや、弟(笑)が欲しいっ!と思いました。「プシュケの涙」の番外編と言って良いのかな。少年の美術部の先輩として由良が登場。ちょっとテンションが上がったー(笑)
・Run! Girl, Run!
少女がある少年との出会いによって、自分を変えよう、ちょっと頑張ろうと思えるようになる・・・そんなお話。自分を変えてくれる人との出会い。あ~良かったなぁと思えるお話でした。それにしても、彼女の劣等感って、びみょーに刺さるんですけど。憶えがありすぎて・・・。ちょっとイタイ。・・・そんなことを感じてしまった物語。
・タカチアカネノ華麗なる小細工
読み始めてすぐに「あれ?これって・・・」と思う。以前読んだアンソロジー集「まい・いまじね~しょん」に収録されてたお話でした。可愛らしくって微笑ましいお話。
・サブレ
これも読みながら、なんか読んだような・・・と思ったんだけど、思い当たらなかった;;;ただの勘違いかな。なんと言っても、女の子の作るお菓子が美味しそうでっ!!うわーうわーうわーと心で叫びながら読みました(笑)サブレとかさ~~~~~!た~べ~た~いーーーーっ!と、甘いものがすっごく食べたくなるお話でした。・・・そこ!?って感じなんですけど(笑)
桜庭作品の次に読んだから余計にそう感じたのかもしれませんが、この明るく軽いタッチにすーっごくホッとさせられました。良かった。
(2011.06.07読了)
2011年06月12日
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『4Giris』/柴村仁 ○
Excerpt: メディアワークス文庫の新刊紹介で「少女たちのトホホでワハハな日々」という一文を見つけ、トホホ好きとしてはこれは読まねば~!とリスト入りしてた作品です。 すらっと読めて、楽しかったですよ~。 『4Gir..
Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。
Tracked: 2011-10-26 15:22
「サブレ」、お菓子欲しくなりますよねぇ。素朴系な焼き菓子、だれか作ってくれないかなぁ・・・!
最初は一人で作って、一人で消費してたのが、喧嘩を止めるためにぐいぐい差し出せるぐらいになった彼女の成長が、清々しくも力強いなぁって思いました。
お菓子が欲しくなりましたよね~(笑)私にも誰か焼き菓子作ってくれないかなぁ…。
あぁ、そうですね。一人で食べてたお菓子を誰かに差し出せる、そこに成長を感じられましたねー!うわー、水無月・Rさんのコメントを読んだら再読したくなりました^^;