2011年03月26日

小夜しぐれ みをつくし料理帖(髙田郁)

シリーズ5作目。

・・・って、もう5作目ですよ!1作目を読んだ時には、まさかここまで続くとは思わなかったんですけどね~。どうもこのシリーズは、だらだらと続きそうな感じですねぇ;;;いや、続くのはいいんだけど、行方知れずの若旦那とか、幼馴染の野江ちゃんとの再会とか、小松原様と澪の未来はとか、ま~ホントにいろいろと気になることがありまして。どれもこれも、結末が引き伸ばされているような、そんな気配が伝わってきてどうにもこうにも・・・。

今回はチラッと若だんなの姿を垣間見れましたが、あくまでもチラッとだけ。なんとか江戸で生活してるらしい、生きてるらしいと、そんな程度の登場でして。そろそろキチンと登場させてくれないものかしら・・・なんてことを思っちゃいます。1巻から引っ張られすぎて、もう待ちくたびれたよ;;;と、そんなことも言いたくなっちゃうんですけどね。


・迷い蟹-浅蜊のお神酒蒸し
つる屋の店主、種市の過去が明らかに。種市の娘おつるがどうして亡くなったのか。種市にとって辛く、苦しく、後悔の詰まった過去でした。種市の心情を思うと堪らない気持ちになりました。種市が激情に走った時はどうなることかとドキドキしましたが、思いとどまってくれて本当にホッとした。・・・まぁ、このシリーズで種市がそんなことになるハズがないとは分かってはいたんですけどねー(苦笑)でも、もしや・・・って、ちょっと心配しちゃいました。

・夢宵桜-菜の花尽くし
吉原で澪が花見膳に腕を振るう。ちょうど季節なんだよねー。菜の花のちょっと辛いというか苦味が口中に広がって・・・ホント困りました(笑)で、次の日は菜の花のおひたしをいただきましたとさ。・・・って、話が逸れましたが。若だんなもですが、そろそろ澪と野江ちゃんを普通に対面させて欲しいもんです。じっくり言葉を交わせなくてもいい、そこはいいから、どうか正面から数秒でも対面させてあげればいいのにー!と思ってしまいます。たしかに、それは本当に難しいとは思うんだけどさぁ・・・。

・小夜しぐれ-寿ぎ膳
美緒の嫁入り。これはねー、かなり切なかったですね;;;やっぱり源斉先生は澪のことを・・・ってことなんでしょうか。美緒の覚悟が切なく、そして眩しかった。でも、お相手の人柄はホントに良さそうで、美緒のこともすごく大切にしてくれそうなので、時が過ぎれば二人の心は通い合うんじゃないかなーと、これまたご都合主義!と言われそうな、そんな淡い期待も持ってるんですが・・・。だって、そうじゃないと美緒が可哀想すぎる。どうか、美緒にも幸せになってもらいたいですね。ホントに。

・嘉祥-ひとくち宝珠
今回は、なんと言ってもこの章です!小松原様っ!!ですよー。この章には、澪やつる家の面々は一切、登場せず、小松原様メインのお話でした。なんていうかね、うわーうわーうわーって感じ?・・・って、意味不明なんですけど(笑)言葉にならない、そんな章でした。前巻ではおっかない母上様が登場したんですが、この巻ではなんと、妹の登場ですよ!それも、めちゃくちゃ気の強そうな・・・。もし、小松原様と澪が上手くいったら、小姑ですよ!・・・うわー、澪ちゃんってば大変そー;;;って、これからどうなるかも分かんないのに、思わず同情しちゃいましたが(笑)まぁ、でも、なんだか二人の事を応援してくれそうな気配なので、そんな心配は杞憂に終わるんでしょうか。


いつものことながら、登場したお料理のどれもこれもが美味しそうで(笑)春から夏へと季節が移ろい、それに合わせたお料理を読みながら堪能できました。出来れば、誰かここに登場したお料理を目の前に並べてくれないかなーなんて、贅沢?なことを思いつつの読書でした。



・迷い蟹-浅蜊のお神酒蒸し
・夢宵桜-菜の花尽くし
・小夜しぐれ-寿ぎ膳
・嘉祥-ひとくち宝珠


(2011.03.19読了)




小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
角川春樹事務所
高田 郁

Amazonアソシエイト by 小夜しぐれ (みをつくし料理帖) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

ラベル:著者(た) 読書
posted by すずな at 07:11| Comment(4) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんとなく、起承転結の転に入った気がしました。
ここから、どこをどうやったら大団円になるか……。
大団円になると決め付けていますけれども。

嘉祥の章がよかったですね。第一行でテンションあがりました。小松原様メインの章があるとは!
今、ふと思ったのですが、図書館○争の堂上家に似てないですか?なんとなく……。
Posted by 香桑 at 2011年03月30日 12:30
>香桑ちゃん
それはもちろんだ大団円でしょう!そうじゃなきゃ暴れてやるーって感じだよ(笑)

小松原様メインの章には驚いたけど嬉しかったね~!
堂上家…ぷ。たしかに似てるかも~(笑)
Posted by すずな at 2011年03月31日 12:47
こんばんは。
ゆるゆると読み進めて5冊目です^^ちょうど半分読んだんですね。
ほうほう、リアルタイムで読まれていたら中だるみというか新しい展開まだか―っていう感じだったんですかね^m^でも、終わりが見えない時って大きい発展がないと読んでいて辛い時がありますよね。私は10冊って分かって読んでいるからかあまりそう感じなかったです。
若旦那が一瞬だけど登場して、それだけで大きな展開!って思いましたから^^;省エネな奴です。
何にしてもやっぱり1番は「嘉祥」ですね!まさか小松原様メインが来るとは思いませんでした^^妹さんはお母さんに似て気が強そうで…。でも、お兄さんを慕っていることが伝わってきました。そうか、小姑か…そこまでは考えませんでした^^;
Posted by 苗坊 at 2017年03月31日 22:47
>苗坊さん
折り返しですね!これからの展開が楽しみ~♪と言ったところでしょうか(*^_^*)

そうなんですよー!こんなに長く続くシリーズだと思ってなかったので、あれこれ広がりすぎててどうなるんだろう?と不安に思ってた頃でした。若旦那には引っ張られましたねぇ。ヤキモキしちゃいました^_^;
小松原様メインにはビックリと同時に嬉しかったですねぇ。でも、気の強そうな妹で、内心、慄いてましたけどね(笑)

…と、苗坊さんのお陰であれこれ思い返すことができて、なんだか楽しいです♪でも、再読したい気持ちがムクムクと沸いてきて困っています~^_^;「図書館本やら積読本に、ここの記事UPとそれより先にやることあるでしょ!」と自分に突っ込みを入れつつグッと我慢です(笑)
Posted by すずな at 2017年04月04日 12:41
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック

小夜しぐれ:みをつくし料理帖
Excerpt: 高田 郁 2011 時代小説文庫(ハルキ文庫) これはもしかして……?5冊目は、ハッピーエンドの予感を残す。東日本大震災を経て、手に取る本、手に取る本がなんだか読みづらく感じていたが、ほっこり温まる心..
Weblog: 香桑の読書室
Tracked: 2011-03-30 12:20

小夜しぐれ みをつくし料理帖 郄田郁
Excerpt: 小夜しぐれ (みをつくし料理帖)著者:高田 郁角川春樹事務所(2011-03-15)販売元:Amazon.co.jp 季節が春から夏へと移ろい始める如月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の..
Weblog: 苗坊の徒然日記
Tracked: 2017-03-31 22:44