第9回「このミステリーがすごい」大賞受賞作。
・・・だったんだーっ!と、本を手にして初めて知った(笑)図書館HPの新刊情報で見て、タイトルに惹かれて思わず「ポチッ」と予約ボタンを押しちゃった結果です。今後はもうちょっと作品情報を仕入れてから予約はしなきゃなーと反省。でも、面白かったから良し。
タイトルから、もうちょっとファンタジー色の強いお話かと思ってました。だって「首長竜」ですよ!勘違いしちゃうよねぇ。・・・って、私だけでしょうか(笑)読み出したら、ファンタジーというよりも、思いっきりSF!って感じでして。あれれれ?と思いながら読み進めました。まぁ、SFも好きだからいいんだけどさぁ。でも、これって「このミス」なんだよね?そういう意味では、ミステリ期待して読むと、ちょっと期待ハズレかもしれませんね。
植物状態の人間と対話できる「SCインターフェース」。少女漫画家の淳美は、それを通して自殺から植物状態になった弟と対話を続けているが、弟はなかなか自殺の原因を話してくれない。そんな時、ある女性の電話をキッカケに、淳美の現実と夢の境が曖昧になっていき・・・。
想像してた内容とは違ってましたが、これは面白かった。さすがに満場一致で大賞に選ばれただけあるな~という感じでした。
淳美がだんだん現実と夢の境を無くしていく様子が、精神のバランスを崩していってるようで、読んでるこちらまでその不安定さに巻き込まれ、翻弄されていきました。で、「え?」と正気に戻った時には既に遅くって、まんまとヤラレター!と悔しさが沸いてきました。SF色が強いんだけど、そういう意味では確かにミステリでしたねぇ。むー、油断したなー。
うぅ・・・これ、やっぱりミステリにもなっているので、色々書いちゃうとネタバレしそうで怖いなぁ。。。
ということで、この辺で。・・・短い(笑)
期待以上に楽しませてもらいました。この著者は時代小説で他の賞も受賞しているようで、実力のある作家さんなんでしょうね。時代小説も好きなので、そのうちそちらの作品も読んでみたいと思います。
(2011.02.13読了)
2011年02月20日
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「完全なる首長竜の日」 乾 緑郎
Excerpt: 完全なる首長竜の日 (宝島社文庫)/乾 緑郎 ¥590 「SCインターフェイス」、それは植物人間になった人との対話も可能にする先進的な医療技術だ。 自殺未遂をし、ずっと目を覚まさな..
Weblog: じぶんを たいせつに。
Tracked: 2012-04-02 20:42
読了したんですが、首長竜が結局何を意味してるのか、わからなかったです。たくさん出てくるのに、なんだったんだろうー。タイトルの意味も結局わからない!
と、いう感じだったのですが、怖おもしろかったですよね。
私もファンタジーだと思ったら全然違うので、ちょっとしょんぼりでした。今は口直し(決してこれがおもしろくなかったわけじゃないけど、ファンタジー気分だったので)虚空の人を読んでます。
いいように不安定に揺さぶられたけど、この作者の本をまた読んでみたい!と思わせる何かがありますよね。それにしても、ネタバレせずに感想書くのはちょっともどかしくなりますよね。笑
たしかにタイトルの意味は私も分からないままでした。
でも、このタイトルだとファンタジーだと思っちゃいますよねー!私も「あれあれ?」って感じでした^^;
他の著作も読みたい!と思いつつ、いまだに読んでません;;;そのうち…と思ってるんですけどね。
そうそう!ネタバレせずに感想を書くのって難しいですよねー!