ちょっと変わった「家族」を描いた短編・・・いや、中編集かな。
4作品のうち「日曜日のヤドカリ」だけは、雑誌掲載時に既読。
血の繋がりのない人々が、様々な理由で家族として暮らしている。そんな人々の、色んな「家族」の形態を描いた作品ばかり。”血の繋がり”だけが「家族」じゃないんだな~と思える。「家族」だと思う気持ちが一番、大事なんだろう。そんな4つのお話でした。
表題作でもある最初の「at Home」が一番良かった!「家族」として集まった人々の過去や、その繋がりにも驚きつつ、楽しんで読めました。ラストにニヤリとさせられて、「良かったな~~~」と思えて、本当にすっごく嬉しくなった。
ただ、最初の作品が良すぎたからか、その後に続く3編がちょっと物足りなっていうかインパクトに欠けたかな~と思いました。既読だった「日曜日のヤドカリ」は、敬語で話す父娘の会話をやっぱり面白く感じたし、最後はほっこり出来たんだけど。でも、なんだか物足りないって感じでして・・・。作品の並びが惜しかったのかなぁ。表題作が最後だったら、「あ~~良いお話を読めたなぁ」としみじみ浸れたような気がします。
そんな訳で、どの作品もそれぞれハッピーエンドで良かったんだけど、ちょっとだけ残念な読書となってしまいました。作品の順番って大事なんだなーと実感しました。
・at Home
・日曜日のヤドカリ
・リバイバル
・共犯者たち
(2010.01.03読了)
2011年01月16日
この記事へのトラックバック
本多孝好/「at Home」/角川書店刊
Excerpt: 本多孝好さんの「at Home」。 親子それぞれに特殊な職業につきながらも強い繋がりをもった家族、距離を置きながら同士のような 関係に置かれた義理の父娘、一度家庭を壊し人生を放棄しか..
Weblog: ミステリ読書録
Tracked: 2011-01-17 07:37
守るべきもの
Excerpt: あったかい、っていいな、と思う。 優しさとは少し違う、 強さともちょっと違う。 あったかい、っていいな、と思う。 そんな包容力が自分にもあればいいな、 と思う。 本多孝 ...
Weblog: 活字の砂漠で溺れたい
Tracked: 2011-08-02 22:36
いびつな家族
Excerpt: 小説「at Home」を読みました。 著者は 本多 孝好 家族をテーマにした4つの短編 家族とはいえ、ストレートな家族モノではなく いびつな、普通とは違う家族たち どの編もいい話 絆だったり、..
Weblog: 笑う学生の生活
Tracked: 2012-03-25 23:18
ちょっと変わった家族だけど、ちゃんと心で繋がってるところが良かったですよね。ジーンとしました。
伊坂さんは本多さんの影響を受けられたんですねぇ。そう聞いたら、本多作品をもっと読みたくなりました!)ゲンキンな私(笑)伊坂さんのエッセイは図書館の予約待ちなんですよー。読むのが楽しみになってきました。
本多さんの欠点は、印象が薄いこと、とよく言われます。
しかし私はそれが欠点とは思えません。
印象が薄いのも一つの作風と捉えるべきだと覆います。
なるほど、そうですね。それも作風のひとつと捉えれるという考えには頷けます。
それが本多さんの魅力と考えて…他著書に挑戦してみます!
もしかしたらTBかぶってるかも・・・
ごめんなさい、被っていたら一本は削除して下さい!
スパム扱いになってました~^^;
削除しておいたので大丈夫です!わざわざコメントありがとうございます。