熊本県天草地方の壱里島(いちりじま)という架空の離島を舞台にした、SFというか、ファンタジー小説。
辞表を出そうとしていた矢先、常務から謎の商品「おもしろたわし」を調べて欲しいと言われ、壱里島へ飛んだ翔一が出会ったのは・・・。
なんとなーく展開が読めるような、そんなお話なんだけど、でも、予想してた展開とはちょっと違う方向へ行ってしまった、そんな感じなんです。予想外ではあるんだけど、「そうきたかっ!」「うっわ、ヤラレターっ!」と叫んじゃう程ではないんですよね。なんというか、その予想外さっていうのがびみょーな違いで・・・って、なんだか言いたい事を上手く文章に出来ないんですけど。その予想とびみょーに違う感じが、残念って感じるんじゃなくって、面白かったんですよー!
常務の指示で謎の商品を調べにきたはずなのに、不思議な出来事に遭遇したり、いつの間にやら町長のリコール運動に取り組む事になったり、島興しのイベントに携わる事になったりの翔一。島の人々の温かさに触れ、気になる女性にも出会い、そして、島に住む魑魅魍魎達にまで助けられて、いつの間にやら島に溶け込んでいく姿は、微笑ましくもあり、なんだか羨ましくもあり・・・。
ちょっとユーモアもあって、笑っちゃうところもありましたが、最後は少ししんみりとしちゃったりもして。面白かったーっ!と力説することはないんですが、ほっこりと出来る、そんな楽しさを味わえました。
(2010.10.22読了)
2010年10月31日
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