2010年05月23日

さびしい女神 僕僕先生(仁木英之)

「僕僕先生」シリーズ4作目。

シリーズ初の長編です。前作で登場した蚕嬢の謎というか過去が語られ、彼女の生れた地へ向かった一行のお話。

おぉーーーっ!面白かった!シリーズの中で一番、面白かった。初の長編って気づかなかったくらい(笑)夢中で一気読みしちゃいました。

蚕嬢の過去のお話だけでなく、新しい登場人物である旱魃の女神も登場したり、僕僕先生の過去も垣間見れたりもして、なんだか色んなものがテンコモリの作品でした。魃をなんとか救おうと奔走する王弁の姿が今までより頼もしく見えたりもして、彼も少しは成長してるのかな、とちょっとホッとしてみたり。って、なんだか上から目線ですが(笑)

魃の過去を見ようとして僕僕の過去をちょっとだけ垣間見る事にもなった神々の戦争。王弁は僕僕先生とは気づいてないようなんですが。そういうところは変わってないっていうか、やっぱり王弁なんですね~(笑)最後の僕僕の呟きが、なんとも悲しく切なく胸に響いちゃいました。僕僕先生の過去。今回、ちょっと垣間見れましたが、いつになったらシッカリ語られるんでしょうね。どうもこのシリーズはまだまだ続きそうなので、それはずっと先のことになるのかな。なんだか辛い過去のようで、今回の件で「知りたい!」気持ちがちょっと薄れちゃったような気がしないでもないんですが・・・。

ということで、王弁の恋はなかなかの難関が待ち受けていそうな感じ。がんばれ、王弁!(笑)

巻を重ねる毎に、どんどん面白さが増してきて、続編がとっても楽しみになってきたこの「僕僕先生」シリーズ。次はどんなお話が読めるんでしょうか。早く読みたいなぁ・・・。




(2010.05.20読了)



さびしい女神―僕僕先生
新潮社
仁木 英之

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ラベル:読書 著者(な)
posted by すずな at 14:35| Comment(4) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
王弁頑張りましたねー。蚕嬢の過去には幻滅したところもあったのですが、なんとなく憎めないキャラなんですよね。住民たちを救いたいっていう真摯な思いも伝わって来たし。僕僕先生の過去はいろいろありそうですねぇ。二人のいちゃいちゃがほとんどなかったのは残念でしたが、魃の為に頑張る王弁の姿が清々しかったです。
Posted by べる at 2010年05月25日 07:35
>べるさん
ホント、いつにも増して王弁が頑張ってましたね~。だからなのか、シリーズ中で一番、面白く読めました♪
私も蚕嬢の自己中っぷり我儘っぷりには、最初ちょっとイラつきましたが、途中からはそんなことも感じなくなりましたね。
Posted by すずな at 2010年05月26日 12:52
こんにちは^^
このシリーズは本当に面白いですね。
そうか、初の長編だったんですね。
今回は王弁が頑張りましたよね~^^
でも、ものすごく頑張って魃を助けようとしているのに、何ですかあの最後の女性の想いを踏みにじるような行為は!!
女の子の想いを人に喋っちゃうなんて。ぷんぷん。
王弁はまだまだ修行が足りませんね^m^
僕僕先生との関わりが今回はちょっと少なめだったので、先生の過去を含め次回にも期待です^^
Posted by 苗坊 at 2010年07月04日 09:11
>苗坊さん
だんだんと面白さが増してきましたね!
王弁も頑張ってるんだけど、ツメが甘いって言うか…(笑)ホントまだまだ修行が足りませんね~。
王弁と僕僕との掛け合い(?)や僕僕の過去がいつ語られるのか、次作以降も目が離せませんね。楽しみです♪
Posted by すずな at 2010年07月05日 12:46
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