2009年09月06日

ころころろ(畠中恵)

「しゃばけ」シリーズ第8弾。
もう8冊目なのかぁ・・・。と、7冊目のときもしみじみ~っとしたような気がするけど(笑)

5つの短編からなるこの作品ですが、最初の章は若だんなが「ぼっちゃん」と呼ばれていた頃のお話。それが次の章からの伏線になっていて、それぞれ独立した短編ではあるのもの「連作短編集」のような構成になってるんですよね。そこが、私は短編が苦手だけど、このシリーズは短編こそが魅力っていう二つのバランス?が見事に取れた1冊になりました。・・・こう書くと、なんかエラソウだけど;;;ま、そんな訳で、テンポも良く、とっても楽しく読めたのでした。

突然、目が見えなくなった若だんな。そりゃ~長崎屋は大騒ぎ。兄や達を筆頭に、妖達が若だんなの目を治すべく動き出す。

ということで、妖達の大量ご出演で楽しかった分、目が見えなくなった一太郎は部屋でじっとしてなきゃいけなかったので、出番が少なかったのが残念と言えば、残念かな。でも、仁吉と佐助、それぞれのお話もあって、シリーズの中でも好きな1冊となりました。特に表題作となっている「ころころろ」。気付くと色んな妖達の面倒を見なきゃいけなくなって途方に暮れる仁吉の姿に、思わずニッコリ。微笑ましかった~(笑)若だんな以外には結構クールな仁吉がねぇ・・・って感じで、私的にかなりポイントが高かったです。

そして、最後の章の「物語のつづき」は、ようやく若だんなの出番。最後の最後に真打登場!って感じかな(笑)若だんなの目は無事に治るのかと、ハラハラドキドキしつつも、鳴家バージョンの「桃太郎」「浦島太郎」の解釈が面白くって、思わず笑ってしまいました。たしかに「ご馳走ってどんな?」って考えるとねぇ・・・(笑)相変わらず、鳴家にはとーーっても楽しませてもらったのでした♪



ころころろ
新潮社
畠中 恵

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ラベル:著者(は) 読書
posted by すずな at 15:16| Comment(4) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このシリーズは安定して楽しめますね。連作形式は最近の畠中作品には結構多いので、このシリーズでは初めてというのは意外でした。ついに目まで見えなくなってしまったというのに、慌てず騒がず落ち着いて受け入れている一太郎ってやっぱり大物だなぁと思いました(苦笑)。各キャラにスポットが当たって、ファンには嬉しい一冊でしたね^^
Posted by べる at 2009年09月07日 07:12
>べるさん
そうそう。周りの慌てぶりをよそに若だんなはいたって落ち着いてましたね~。そこが、若だんなの若だんならしいところですね☆
仁吉や佐助のお話なども読めて楽しい1冊でした♪
Posted by すずな at 2009年09月11日 05:22
各短編での面白さ+全体の構成の妙でより楽しめた第8弾でしたね~。人と人ならざるものとの違いを考えると、切なくもなっちゃいましたが、若だんなと妖たちのほのぼのとした毎日には今回もほんわかさせられました。鳴家に他の物語を読み聞かせたら、どんな物語の続きを示してくれるのか、いろいろ試してみたくなっちゃいますね。
Posted by エビノート at 2009年09月14日 21:27
>エビノートさん
おっしゃる通り!各短編の面白さに構成の妙が加わって楽しさ倍増でした♪切なくなったりもしましたが、鳴家たちにはいつものように楽しませてもらえましたね。
そうそう!鳴家に色んな物語を聞かせたくなりますよね~。
Posted by すずな at 2009年09月16日 05:20
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