「しゃばけ」シリーズ第8弾。
もう8冊目なのかぁ・・・。と、7冊目のときもしみじみ~っとしたような気がするけど(笑)
5つの短編からなるこの作品ですが、最初の章は若だんなが「ぼっちゃん」と呼ばれていた頃のお話。それが次の章からの伏線になっていて、それぞれ独立した短編ではあるのもの「連作短編集」のような構成になってるんですよね。そこが、私は短編が苦手だけど、このシリーズは短編こそが魅力っていう二つのバランス?が見事に取れた1冊になりました。・・・こう書くと、なんかエラソウだけど;;;ま、そんな訳で、テンポも良く、とっても楽しく読めたのでした。
突然、目が見えなくなった若だんな。そりゃ~長崎屋は大騒ぎ。兄や達を筆頭に、妖達が若だんなの目を治すべく動き出す。
ということで、妖達の大量ご出演で楽しかった分、目が見えなくなった一太郎は部屋でじっとしてなきゃいけなかったので、出番が少なかったのが残念と言えば、残念かな。でも、仁吉と佐助、それぞれのお話もあって、シリーズの中でも好きな1冊となりました。特に表題作となっている「ころころろ」。気付くと色んな妖達の面倒を見なきゃいけなくなって途方に暮れる仁吉の姿に、思わずニッコリ。微笑ましかった~(笑)若だんな以外には結構クールな仁吉がねぇ・・・って感じで、私的にかなりポイントが高かったです。
そして、最後の章の「物語のつづき」は、ようやく若だんなの出番。最後の最後に真打登場!って感じかな(笑)若だんなの目は無事に治るのかと、ハラハラドキドキしつつも、鳴家バージョンの「桃太郎」「浦島太郎」の解釈が面白くって、思わず笑ってしまいました。たしかに「ご馳走ってどんな?」って考えるとねぇ・・・(笑)相変わらず、鳴家にはとーーっても楽しませてもらったのでした♪
2009年09月06日
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そうそう。周りの慌てぶりをよそに若だんなはいたって落ち着いてましたね~。そこが、若だんなの若だんならしいところですね☆
仁吉や佐助のお話なども読めて楽しい1冊でした♪
おっしゃる通り!各短編の面白さに構成の妙が加わって楽しさ倍増でした♪切なくなったりもしましたが、鳴家たちにはいつものように楽しませてもらえましたね。
そうそう!鳴家に色んな物語を聞かせたくなりますよね~。