2009年07月14日

神去なあなあ日常(三浦しをん)

おーっ、面白かったぁっ!!

もう、その一言です!・・・で、終わったらあんまりだよなぁ(笑)またしても、感想を溜めてしまったので、自業自得ながら、かなりプレッシャーを感じております。おまけに、これを読んだのがちょっと前のことなので、既にその時の感動が薄れてしまっている気がするのが、なんとも残念なんですけど・・・。あの時の『興奮☆』を思い出しながら、キーを叩いております。

新聞広告を見た時から楽しみにしてたんですが、その期待を裏切らない面白さでした。テーマは「林業」。高校卒業と同時に、知識も興味も無い林業の場に放り込まれた勇気の一年間を描いた物語です。

関東の都会育ちの勇気から見た、三重県の山奥の暮らしぶり。そりゃ~カルチャーショックだろうなぁ、と思う。ヒルに吸い付かれた事なんてなかっただろうし。あれはかなりの衝撃だっただろうなぁ(笑)・・・ちなみに、私はありますよ。子供の頃だけどね。小さくても、田植の時は親戚一堂総出だからね~。いるんですよ、田んぼにもヒルがっ!あれに初めて吸い付かれた時は・・・って、話が逸れた;;;田舎暮らしは初めての勇気なんだけど、なんだか最初からびみょーに馴染んでるような気がしないでもないのはご愛嬌でしょうか(笑)もちろん、ヒルやダニには大騒ぎし、逃げ出そうとして失敗したりもするけどね。でも、基本、素直なのか、最初から「林業」や神去村の人々とちゃんと向き合っていたような気がします。

勇気もさることながら、神去村の人々もいいですねぇ~。ヨキや清一さんを筆頭とする山の男達。美人揃いの女性陣、みきさん、祐子さんに直紀さんに、繁ばあさんも?(笑)あ、忘れちゃいけない山太もね!それぞれ個性的で素敵な人たち。自然と共存するように暮らす山奥の村で、それぞれの個性が絡み合って、とっても楽しい物語が織り成されていました。

林業のこと、知ってるようで知らない事も多いなぁとも思った。ただ、木を伐採するだけじゃないんですね。過酷な自然から守り、一年ではなく、長いスパンで考えながら育てていかなければ、良い木は育たない。初めて「林業」をテーマにした本を読んだので、そういうところも興味深く読みました。

そして、圧巻だったのが48年に一度のお祭り。全貌の見えないお祭りに、勇気と一緒に参加しているような気分になって、すんごーくドキドキワクワクしました!特に山を滑り降りるシーンは凄かったですね~楽しかったですね~。読みながらテンションが上がって、思わず叫びたくなりましたよー。そうそう!お祭りで思わず忘れそうになりましたが、お花見にも参加したいな~と思いました。是非、あの「桜」の下でぼ~っとしたいものです。

神去村に根を張る事になりそうな勇気。これから彼が、どんな山男になるのか楽しみですね~。数年後、勇気のような研修生がやってきたら、きっとヨキのような先輩っぷりを発揮してくれるんじゃないかと、想像するだけでワクワクにんまりしちゃいます(笑)そして、山太がどんなふうに成長していくのか、直紀さんはどうなるのか、考えただけで楽しくなります。いつか、そんな彼らのその後のお話が読めたら嬉しいなぁ・・・、なんて欲張りなことも考えてしまいます。




神去なあなあ日常
徳間書店
三浦 しをん

Amazonアソシエイト by ウェブリブログ

ラベル:読書 著者(ま)
posted by すずな at 05:40| Comment(8) | TrackBack(6) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すずなさん、こんにちは^^神去村の『なあなあ』な雰囲気や人間関係、とっても良かったですよね。最初林業という題材に戸惑った部分もあったのですが、読んでみたら、とっても楽しいエンターテイメントになっていて、さすがしをんさん!って感じでした。ノコと山太と繁おばあちゃんに癒されまくりでした^^
Posted by べる at 2009年07月19日 07:38
>べるさん
私も「林業」には最初、戸惑ったんですが、読み始めると貪るように夢中で読みました!神去村の個性的な人々や田舎ならではの人間関係、お祭りなどなど、とっても楽しかったですね~♪
私もノコと山太と繁おばあちゃんに癒されました。
Posted by すずな at 2009年07月22日 04:57
最初は林業?となっていたのに、いつの間にか仕事内容なども興味を持って読んじゃってました。しをんマジック?いやぁ~とっても楽しかったです♪もし、進路に迷ってる時期に読んだら、林業やってみようかなって若者が出てきてもおかしくないなぁ~なんて思いました。
Posted by エビノート at 2009年09月14日 20:48
>エビノートさん
ホント、しをんマジックでしたね~!林業の面白さが伝わってきて楽しい読書になりました♪
たしかに、これを読んで「林業」を職業の選択肢に入れる若者がいるかもしれませんね~。そう思わせる魅力がありました!
Posted by すずな at 2009年09月16日 05:15
ここに登場する神去村の人たちが、魅力ある人たちで好感が持てました。
そんな人たちの囲まれて勇気が成長していく様子がほほえましかったです。
Posted by at 2010年05月18日 20:57
>花さん
そうそう。神去村の人々がいきいきと描かれていて魅力溢れる人ばかりでしたね~♪勇気の成長も楽しく読めました。
Posted by すずな at 2010年05月21日 05:35
すずなさん、こんばんは(^^)。
うわぁ~、確かに勇気はヨキみたいに新人君を鍛えてくれそうですね~!
確かにその辺と直紀さんとの関係はいかに!みたいな続編があったらいいですよね!
Posted by 水無月・R at 2010年09月22日 22:21
>水無月・Rさん
勇気の将来を想像すると楽しいですよね~♪自分のことは棚に上げて新人をビシバシ鍛えそう(笑)
直紀さんとのその後も気になるし、やっぱり続編が読みたいですね。
Posted by すずな at 2010年09月24日 12:35
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック

三浦しをん/「神去なあなあ日常」/徳間書店刊
Excerpt: 三浦しをんさんの「神去なあなあ日常」。 高校の卒業式まで就職活動もしないでだらだらと過ごしていた平野勇気。このままフリーターで のんべんだらりと適当に暮らして行こうと考えていた。しかし、卒業式の後、..
Weblog: ミステリ読書録
Tracked: 2009-07-19 07:34

神去なあなあ日常 〔三浦 しをん〕
Excerpt: 神去なあなあ日常徳間書店 2009-05売り上げランキング : 4853おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ≪内容≫ 美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。 先輩の鉄..
Weblog: まったり読書日記
Tracked: 2009-09-14 20:24

【神去なあなあ日常】 三浦しをん
Excerpt: [[attached(1,left)]] お勧め度:★★★☆ 三浦しをんさんの「神去なあなあ日常」という小説を読みました。 「風が強く吹いている」で三浦さんの作品に初めて出会ったのですが、 今回のこの..
Weblog: モンモンの青い海と白い雲の間で
Tracked: 2009-09-23 09:25

本「神去なあなあ日常」
Excerpt: 神去(かむさり)なあなあ日常 三浦しをん 徳間書店 2009年5月 神去なあなあ日常/三浦 ..
Weblog: <花>の本と映画の感想
Tracked: 2010-05-18 20:52

『神去なあなあ日常』/三浦しをん ◎
Excerpt: このノリが、たまりません!面白過ぎる。三浦しをんさんといえば、もう私の中では〈転げ回って読むべし作家さん〉 認定なんですが(笑)、本作『神去なぁなぁ日常』も、あちこちで笑わせて頂きました。 何も知らな..
Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。
Tracked: 2010-09-22 22:22

神去なあなあ日常
Excerpt: 三浦しをん 著
Weblog: Akira's VOICE
Tracked: 2013-07-24 12:13