2009年07月05日

植物図鑑(有川浩)

うふうふ、ニマニマ、ウルウル、ボロボロボロボロ・・・。

はぁ。。。
現在、私のイチオシ作家さんである有川浩さんの最新作は、相変わらず私のツボを押しまくり~の糖度高め~のちょっと切ない恋愛小説でした。

ということで、今回も有川さんの掌の上でまんまと転がされて、うおぉぉっと焦れたり、きゅんきゅん萌えたり、ぎゅむむむむぅぅっと切なくなったり、うえぇぇぇぇんと泣かされまくりました。いや~なかなか疲れる読書だわ(笑)でも、その気力を使って疲れるとこも心地よかったり。・・・って、なんだか読書感想らしからぬ文章になってきたような;;;

第1章はアンソロジー集「きみが見つける物語 恋愛編」掲載時に既読。

最初から、展開や最後が予測できるお話でしたが、それでもそこがマイナス要素にならず、最後までとっても楽しめるのがスゴイなぁと思う。普通だったら、「あ、ちょっとそれはあまりにも定番な展開で・・・;;;」と、読む意欲を削がれるんだけど、そんな気持ちに全くならない。どうしてかなぁ・・・。自分でもよく分からないんだけどさ~;;;だって、夢中で読んじゃうんだもん!最初から最後まで、さやかと一緒になってイツキを想い、切なさに胸を締め付けられちゃったんだもん!しょうがないでしょー!・・・と、自分に向かって開き直ってみたり(笑)

あ、でもね。早い段階でラブラブモードに突入したのは予想外でした。有川さんのことだから、もうちょっと焦らされるのかと思ってた(笑)ま、あのラブラブ時期があったからこそ、さやかにイツキの気持ちが伝わって、あの1年を乗り越えられたんだろうとは思うけどね。全く!男のプライドっていうのも、なんとなーくは分からないでもないけどさぁ!イツキのあの消え方はねぇ!「言え!ちゃんと言ってから行けっ!」と、散々、突っ込みまくってしまいました。イツキの気持ちもわかるけれど、何にも知らされずに残された方はねぇ・・・。

そしてこのお話は、物語だけでなく登場する野草やその野草料理も魅力の一つでした。九州の片田舎に住んでる私にとっては、シロツメクサ、レンゲ、ツクシ、タンポポ、ワラビはもちろん、子供の頃によーく食べたノイチゴなどなど、お馴染の野草たちも沢山、登場してくれちゃいまして。最近、野草と戯れる事の無くなった私にとっては、「うわ、懐かし~!」と思わず呟いちゃうことしばしば。や~楽しかった。あとね、ネジバナとニワゼキシキョウ(赤・白)は、よく見ていた花だったんだけど、今回、初めて名前を知って「へ~そんな名前だったのか~」と嬉しくなりました。

ただですね、学校の行き帰りによく摘んでは、遊んだりした野草だったんだけど、ほとんどが”食す”という経験のないものばかりだったんですよね。食べられるっていうのは知ってても、それを好んで食すことは無かった。「遊び道具」の一つだったんですよね。ツクシとかヨモギとかはね、もちろん食べた事はありますよー。ご近所さんからの頂きモノとして(笑)あ、フキなんてのは、毎年、時期になると”ナマ”を大量に頂くので、調理からやるけどね。結構、面倒くさいんだよね;;;そんな訳で、イツキとさやかが楽しそうに調理する様子を興味津々という感じで読みました。

ビックリしたのが「ヨモギの生茶」。・・・お、お茶ぁ!?って感じでして。ほとんどが「お餅」とかで食した経験しかなかったので、お茶っていうのはビックリだった。今度、試してみたいな~と思いました。実は、そのヨモギよりもビックリしたのが「ノビルのパスタ」でしたねぇ。もちろんノビルは小さい頃、よく家族で摘みに行ってたりもしたので、食したことはあったんだけど(というか、これに関しては食材という認識しかないんだけど)、「パスタ」ってのはびっくりの調理法でした。これも、そのうち試してみたいなぁ・・・。

そうそう!さやかがビックリしていた「ピーマンを湯がく」っていうのが、我家では夏の定番メニューであります。ちょうど今の時期から、各家庭菜園で育てているピーマンやトマトやナスが大量に収穫されるんですよねぇ。ということで、どこそこから舞い込んでくる半端ない量の野菜たちを消化すべく、必死にピーマンの千切りを作っている私であります(笑)胡麻和えも美味しいけど、「カツオ節と白だし」もオススメであります。梅肉も夏にはオススメなんだけど、これはすぐに食さないと色がねぇ。変色しちゃって、あまり食欲をソソラナイ見た目になってしまいます。

・・・なんか、野草について延々と書いて、おまけにかなり脱線してるような気がしますが(笑)え~中身についてもちょっと。
本編だけでも充分、楽しめたんだけど、嬉しいオマケ短編が2編。さやか編とイツキ編ってとこでしょうか。特に「午後三時」のイツキには、切なさにボロボロと泣かされちゃいましたねぇ。さやかと同じように、イツキもとっても焦がれてたんだなぁ・・・と思ったら涙が止まらなくなっちゃいました。

ということで、このお話も期待を裏切らず、とーーっても楽しませてもらいました。ありがとうございます!読み終わったばっかりだけど、すでに次作が楽しみー♪であります(笑)待ち遠しいなぁ・・・。



植物図鑑
角川書店(角川グループパブリッシング)
有川 浩

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ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 19:19| Comment(10) | TrackBack(9) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
読みました! がっつり恋愛小説でしたね~。これぞ、有川さんって感じでした。
でも、中身よりも野草の思い出を連想しちゃって、感想が書けないの。
イツキの二つ目の手紙、私がもらったらしばらく立ち直れないぐらい、わんわん泣いて、たぶん、すずなちゃんにも泣きつくだろうなぁ。
待てちゃったさやかの強さに頭が下がりました。
Posted by 香桑 at 2009年07月06日 23:21
>香桑さーん
うんうん。がーっつり恋愛小説だったね~。しっかり悶えて泣かされました☆
私も本の感想よりも、野草の思い出話が長くなった^^;;;開き直ってそのままUPしちゃった(笑)
確かに、さやかは強いな~と思いました。私もきっとなかなか立ち直れないと思う。
Posted by すずな at 2009年07月09日 05:19
キュンキュンでしたね~(笑)。実は私は有川作品とはそこまで相性が良い訳ではなかったのですが、これは完全にツボにはまりまくりでした。イツキの野草料理、美味しそうでしたね。私も子供の頃はよく野花を摘んで遊んでましたが、食べたことはほとんどなかったです。ノビルなんかはそこら中に生えてましたが、今は珍しいものなんでしょうか。ノビルパスタ、作ってみたくなりました。
Posted by べる at 2009年07月19日 07:45
>べるさん
はい!キュンキュンでした~(笑)
べるさんのツボにはまったようで良かったです(^.^)
子供の頃、野草で遊んだ事を懐かしく思い出される作品でしたね。私も食べた事はほとんどなかたったので、イツキの野草料理は美味しそうで興味津々で読みました。ノビルパスタは私も作ってみたい!と思いました~。本当に美味しそうですよねぇ。
Posted by すずな at 2009年07月22日 05:14
すずなさん、こんばんは(^^)。
きゅうきゅう鼻を鳴らしながら、読みました。
夏休み入って、子供たちがウロついている家の中で(笑)。彼らも悟ったようです。「有川作品を読んでる母は、ほっとけ・・・」と(笑)。
なので、心置きなく身悶えしました。子供の教育上、大丈夫なのかちょっと心配だな(^_^;)。
内容の素晴らしさももちろん、私も狩りの事につい思いが・・・。クレソン狩りに行く気満々です(笑)。

あ、私もイツキの失踪の仕方には、非難轟々ですよ。「プライドかよ!一言でいい、言ってから消えろ!」と叫びましたよ、ホント何度も。まあ「午後三時」のおかげで、ああイツキもさやかと過ごすために、ホントにすごい努力をして泣くほど恋い焦がれてたんだな・・・と安心というか、そういうところが読めて良かったな・・・と思いました。
Posted by 水無月・R at 2009年07月22日 23:05
>水無月・Rさん
心置きなく身悶え出来てなによりでした(笑)そういうお母さんを間近で見てる息子さんは、きっと感受性豊かな素敵な男性になるはず!!

やっぱり「狩り」に行きたくなっちゃいますよね~(笑)最近は外を歩いていると、ついつい植物に目を凝らしている自分がいます^^;

「午後三時」があったから良かったですけど、イツキのあの失踪の仕方にはクレームを付けたくなっちゃいますよねー!プライドもわかるけど・・・ねぇ!
Posted by すずな at 2009年07月27日 05:33
おおよその内容は予想できるのに、読ませる展開は指すが有川さんでしたね~。さやかと一緒になって、もやもやしたり、泣いたり笑ったり。乙女心をキュンキュン刺激されちゃいました。
野草の豆知識も調理法も面白くって、絶対試すぞ!というメニューも得られてお得な一冊でした。
ピーマンをゆがくってのは私もビックリ!焼くか炒めるか、揚げるかしかしたことなかったので。すずなさんのお宅でも定番なんですね~。試してみようっと♪
Posted by エビノート at 2009年08月25日 21:28
>エビノートさん
そうなんですよー!展開は予想できるのに、ついついのめり込んで、胸キュンキュンさせられちゃいましたねぇ。今回も有川節にしっかりノックアウトされちゃいました~(笑)
野草料理も興味深くって、試してみたいものばかりでしたね~!ピーマンをゆがくのは本当にオススメです。是非、お試しください。
Posted by すずな at 2009年08月28日 05:23
こんにちは。TBさせていただきました。
有川さんの作品を読んでいると、とても幸せになります。
恋がしたいなぁと思うんですよね。
こんな男の人がいたら、私は拾いたいです^^
私も結構早い段階で甘々になったなぁと思いました。
やっぱり「ぎゃー」ってなったり「うふふふ」ってなったり、完全に怪しい人でしたねぇ・・・
失踪のところは、おいー!!って思いましたが、ハッピーエンドでよかったです。

植物は、食べた事があるのはヨモギくらいですかね。
あとフキ。フキの混ぜご飯は食べてみたいです。
Posted by 苗坊 at 2009年12月12日 13:01
>苗坊さん
その通りです!有川作品を読むと、幸せな気分になって、恋がしたくなりますね~。
苗坊さんも怪しい人になりましたか(笑)つい叫んじゃったり、ニマニマしたり、忙しい読書になりましたね。
あ、私もフキの混ぜご飯は機会があったら食べてみたい!と思っています。
Posted by すずな at 2009年12月13日 07:44
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