短歌(詩、俳句)とイラスト、そして恩田さんの短編がコラボした作品集。
・・・やっぱ短編集は苦手;;;というか、最近どうもね、恩田作品が私のツボに”ぴたっ”とはまらなくなってきたような気がするなぁ、なんてことを思ったりもして。
短編それぞれの趣が違っていて、恩田ワールド満載!って感じで、そこそこ楽しめるんですけどね。そのどれもが、”そこそこ”という印象でして。インパクトが弱いような気がしました。改めてタイトルを見れば、「あ~そうそう!これ好きだったなぁ。」とか「あ、これも結構、好き。」とか「これ、ちーっと黒かったけど、こういうの好きなんだよなぁ。」なんて思う作品が多いのに、読了後に「面白かった!」ってシッカリと頭に残ってたのは・・・ちょっと無かったかも;;;うーん。
短歌とイラストとのコラボでしたが、イラストと短編のイメージが重なるっていうのも少なかった;;;あ、あくまでも私の個人的な印象としては、なんだけども。恩田さんの感性に私が付いていけなくなったってことなのかなと、「訪問者」を読んだ時に感じた思いがさらに大きくなってしまいました。なんか、ちょっと寂しいというかなんというか・・・。今後も、作品を読む度にそういう思いが大きくなるのかなぁ・・・。なんか、新作を読むのがだんだんと恐くなってきたような。
ちょっとグチグチ書いてしまいましたが、好きだった作品もありましたよ。「Y字路の事件」「窯変・田久保順子」「夜を遡る」「コンパートメントにて」なんかは好きだった。ちょっとほっとするのと、黒いのと、ちょっとワクワクと、最後のオチで「うわぁっ;;;」ってなった4編。特に「窯変・田久保順子」はね、現代小説かと思いきやオチではイキナリSFっぽくなっててびっくり。くら~い気持ちで読んだんだけど、実際、本当にくら~いお話なんだけど、正直、最後では「はぁ!?」っと脱力したくなりました(笑)このお話にそのオチですか、恩田さん!と突っ込みをいれたくなったり。まぁ、だからこそ、他の作品と比べて印象に残ってるのかもしれませんが・・・。
2009年07月29日
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べるさんもでしたか~。三つがイマイチはまらないな~;;;私の感性のせい?って、ちょっとウダウダしちゃってたんですよね^^;
私も「Y字~」が一番好きでした。下駄のエピソードが良かったです。
>タイトルの作者のところが北村さんに・・・??
ひっえぇぇーーっ!!全く気付かなかったです;;;なんという間違いっ!なんて失礼な!ソッコー訂正しました。教えてくださって、本当にありがとうございました!
私もちょっと、絵と詞と文章の関係性が読み切れませんでした・・・。
「窯変・田久保順子」は、うわぉ!そういうオチかい!というにやり感が結構好きです。
水無月・Rさんもでしたかぁ^^;ちょっと難しかったですね~。
「窯変・田久保順子」のオチには思わず突っ込みをいれずにはいられませんでした(笑)まぁ、その分、印象にも強く残ってるんですけどね。