「しゃばけ」とはちょっと違った時代物の連作短編集。
うーん。「しゃばけ」系列といえばそうなんだけど、「しゃばけ」を期待して読むと、ちょっと肩透かし・・・かな。
江戸で古道具屋兼損料屋(レンタル屋)を切り盛りするお紅と清次の姉弟。店の商品の中には100年を越す道具もあり、その付喪神(つくもがみ)達が勝って気ままにおしゃべりを繰り広げ、彼らに振り回されつつ周りで起きた謎を解決していく・・・。
一見、「しゃばけ」と似てるようですが、違うのは姉弟と付喪神達の交流のなさというか距離感ですね。そこに居るのは知ってるのに、言葉は聞いてるのに、お互いに会話することはない。若だんなと妖達のテンヤワンヤの活躍を楽しんだ後に読むと、むー;;;と違和感を感じない訳にはいきませんなぁ・・・。まぁ、「しゃばけ」の若だんなは妖の血も交じってるんだし、と言われればそれまでだけどね。
短編毎に完結しつつ、姉弟が探す男の行方や姉弟との関係が、全編を通して少しずつ明らかにされていく。最初は、とってものっぴきならない仲なのかと思っていたら、真相がわかるにつれてだんだん・・・あれ?って感じでして。最後も呆気なく落ち着いちゃって、なーんだ。と、ちょっとがっかりもしちゃったり。もうちょっと揉めて、ヤキモキさせて欲しかったかも(笑)まぁ、落ち着くところに落ち着いてくれたので、爽やかな読後感は良かったですけど。
そうそう。短編のタイトルが日本古来の色になっていて、表紙?にもその色が使ってあったのが、ちょっと嬉しい驚きでした。ページを繰ると綺麗な緑や水色で、思わず「お!」と感嘆の声を上げてしまいました~。
2009年01月04日
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頑なに人とは会話をしない付喪神たちに、いい加減会話すればいいじゃん~~とツッコミつつ、結構楽しく読んじゃいました。思わず会話しちゃうところではブブッっと吹き出しちゃった。
今年も本のお話たくさんしましょうね~~。
どうぞよろしくお願いします。
こちらこそ、まごまごしてるうちに先を越されてしまいました;;;
あけましておめでとうございます!こちらこそ、どうぞ宜しくお願いしますね!!
そこまでするなら、直接会話すれば~と突っ込みつつ、「しゃばけ」とは違う距離感にもどかしさを感じちゃったのでした^^;;;
もっと楽しめば良かった;;;
私も同じく、会話しちゃえばいいじゃん!って思いました^^;
ちょっとイライラ。
でも「しゃばけ」とは違う妖たちとの距離間がまた新鮮でした。
姉弟の展開はどうなっちゃうんだろうとドキドキしましたが、まあ最後は元のサヤというか、上手くいってよかったなぁと。
続編はなさそうですよね。
ちょっと残念でしたけど、まあいい終わり方だったかなと思います。
ですよねーっ!そこまでするなら直接、会話すれば!?と言いたくなりましたよね~。たしかに、人と妖の距離感は新鮮ではありましたけど・・・。それを楽しんちゃえばよかった;;;と、他の方のレビューを読んで思いました^^;
姉弟はどうなるの?とドキドキしましたが、にっこりできるラストで良かったですね~♪続編も読んでみたいとは思いますが、なさそうな感じですね・・・。