2008年12月09日

スナッチ(西澤保彦)

おーっ、面白かった!

大学卒業を控えた主人公の奈路。彼が、恋人の両親に結婚の挨拶をする為に高知へとやってきたところから物語が始まる。恋人の美和子との待ち合わせ場所にやってきたのは、美和子からの伝言を頼まれた楡咲純花。二人は食事をし、会話をし、そして「銀の雨」に打れてしまった。そして、奈路が”サシモドシ”たのは31年後。

「22歳だった。次の日、ぼくは53歳になっていた。」
という帯を読んだ時は、記憶喪失か昏睡か、どっかそのあたりだろう。どっちかな?と思ってたんだけど、どっちも違ってて、まずはそれに意表を突かれた。えぇっ!とびっくり。思いっきりSF。SFと言ってもタイムトラベルでもない。そこまでは”普通の日常”みたいな感じだったから、恋愛小説なのかなー?で、西澤さんだからちょっとミステリっぽい感じのスパイスが効いてるのかなぁ、と思ってたんですよね。だから、まさかよりによってSFになるとは思わなかった。でも、嬉しいびっくり!でしたねぇ。

”ぼく”に説明する為とはいえ、ベツオバオリの体質などが詳細に書かれていて、読んでるほうとしても理解しやすかった。ほーなるほど、なるほどねぇと、すんなり読めたのが良かったのか、この世界に違和感無く入り込めたような気がします。

で。
SFだったのか~。じゃぁ、次は恋人だった美和子との再会で何か事件が発生するのかな、と思ったところで、「なぬーっ!?」な展開。もうね、私の予測をはるかに超えて物語が進んでいくんですよ(笑)お陰で、ぐいぐいと物語に惹きこまれ一気に読了でした。おまけに、えぇっ!?こっちじゃなくて、そこが伏線なのっ!?と思わず呟いちゃったくらい驚かされた真相。そして、そんなオチかいっ!なラスト。・・・全く分らなかった。すんごい見当違いな方面で想像を膨らませていた私って;;;

最後まで楽しませてもらった。面白かった~!




スナッチ
光文社
西澤保彦

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ラベル:読書 著者(な)
posted by すずな at 14:17| Comment(0) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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