2008年12月26日

ちょいな人々(荻原浩)

ぶぶっと思わず笑っちゃうような、そんなお話を集めた短編集。

大爆笑とはいかないけれど、「あ~そんな人いるいるー!」とか、「うわっ、そこまでするっ!?」とか、「あやぁ、なんか身につまされるなぁ・・・」なんてことを思いながら、ついついクスリと、時にはぶはっと笑える人々が描かれている。え;;;と引きつつ、いつの間にやら誰も彼もが愛おしく思えてくるのが不思議。軽く読めて、ちょっとほーぅと肩の力が抜けるような短編集でした。

一番はやっぱり「犬猫語完全翻訳機」でしょうか。我家にも愛猫がいるからねぇ。「これ欲しいーっ!」と思いましたよ。最初は、ね。読み終わって、「・・・・・・いらん。」でしたけど(笑)最初は「うぷぷぷ」って笑ってたんだけど、読み進んでいくうちに、だんだん笑えなくなってきた。だって、すっごくリアリティが・・・。やっぱ、こっちで勝手に解釈してるのが一番だな、と思えました。うん。自己満足が一番よね、やっぱり(笑)

あと、「犬猫~」の続編のような「正直メール」もなかなか。こういうのあったら便利だな、と思うけど、やっぱり落とし穴があるんだよねぇ(笑)でも、ぶはははと思いっきり笑えない部分もあったり。携帯メールを使ってる人は、多かれ少なかれドキッとしたんじゃないでしょうか。

それから、ちょっと毛色が違うなーと思えたのが「いじめ電話相談室」。最後は痛快な気分にもなれますが、スッキリ!とはなれない気持ちも残る。ちょっとざらざら感が残っちゃいました。



ちょいな人々
文藝春秋
荻原 浩

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ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 14:01| Comment(4) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すずなさん明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
どちらに新年のご挨拶をしようか迷ったのですが、なんかちょいな人々というタイトルが自分にも当てはまりそうな気がしてこちらに。
犬猫翻訳機は欲しいですよね。まあ実際手にしたら、理想と現実のギャップに凹むんでしょうが……。
Posted by たまねぎ at 2009年01月01日 22:19
>たまねぎさん
明けましておめでとうございます!
こちらこそ、今年も宜しくお願い致します!
早速のご挨拶ありがとうございます♪今年もまた、いろんな本のお話をしましょう!

翻訳機は欲しいっ!と思ってたんですが、このお話を読んだら・・・^^;
Posted by すずな@主 at 2009年01月02日 06:27
笑ってしまうんだけど、それぞれに登場する人が愛おしくなっちゃうんですよね~。私も同じく「ちょい」な人々の一人だと思っちゃうから(笑)
「犬猫語完全翻訳機」や「正直メール」は擬似モニター体験をした感じで、トホホな気分を味わえて楽しかったです。
Posted by エビノート at 2009年02月02日 22:32
>エビノートさん
あ~そうそう。私も彼らの中に自分を見ました(笑)
「擬似モニター体験」まさにその通りでしたね~。私は使えないわ、と思いました^^;
Posted by すずな@主 at 2009年02月03日 05:39
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