三部作の最終巻。
それぞれ別のルートで新ヨゴ皇国へと向かったバルサとチャグム。ナユグの春による災害とタルシュ帝国の侵害を、無事に防げるのか。バルサは無事にタンダに会えるのか・・・。
シリーズ最初の物語「精霊の守り人」が、そもそもの始まりであったのだということを改めて思い出させる場面があったり、最終巻らしく今までの登場人物それぞれがそれぞれの決着を迎えたり。この1冊でよくぞここまで書ききったなぁと感嘆するくらい、見事に纏めてありました。満足。
ただ、この結末をすんなり受け入れられるのは本当なんだけど、バルサやタンダとチャグムの再会が無いというのは、やっぱり寂しさも残ります。でも、それぞれの立場などを考えると、そうなるのだろうなぁと納得できる。出来るんだけどっ!でも・・・と思わずにはいられない(笑)そういう部分では、児童書の割にリアリティがありすぎるというか、甘くないんですよねぇ。他にも、シュガの選択にチャグムが自分でもそういう選択をしただろうと言う場面もあったりして、キレイゴトだけでは終わらせない、現実とは厳しく辛いことも多いのだ、自分の思う通りにいかないことも多いのだと、そんなことを教えてくれる物語でもありました。
最後のページを読んで、本をパタンと閉じる。はぁ~終わっちゃったなぁ・・・と、しばし脱力。バルサやチャグムの今までの道のりを思い返し、しみじみと浸ってしまいました。シリーズ1巻目からこの最終巻までの10冊。テンションが下がることなく読めたっていうのは、ホント凄いことだよなぁ。シリーズ物って、途中で中だるみしちゃったり、話が広がりすぎちゃって最初とは別物のお話になったりってことも多いんだけど、それがなかったのが良かった。10冊全て、とっても楽しめた。面白かった。
・・・と、締めくくっちゃいましたが、あと1冊、バルサ幼少の頃を描いた外伝があるらしい(笑)
2008年12月15日
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読みたいような、読みたくないような。
読みたくない・・・ですかぁ^^;それは、私の書き方がマズイんだと思われます;;;すみません。。。
面白かったです!本当に。なのでどうか読んでください。。。
終わっちゃうのか~と思ったら、なんだかもったいなくて。
軽装版が出たら三冊一気読みします!笑
あ、そういうことか!すんませーん、勘違い^^;;;
たしかに、読む前は「これで終わりかぁ・・・」と思うと読むのをちょっとだけ躊躇ったよ。でも、結局は我慢できなかったけど(笑)