なんだ、なんだ、なんなんだぁーっ!と叫びながらの読書。
いろんなジャンルの要素が含まれていて、ひとつのジャンルには縛れない。例えると、某国営放送大河ドラマ『篤姫』に某民放ドラマ『大奥』のドロドロと某韓国ドラマ『太王四神記』のファンタジーとこれまた某国営放送でアニメ化された小説『彩雲国物語』の立身出世要素をぶち込んだような感じ。すんごい例えだけど(笑)
面白かった!分厚くって二段組っていうのが気にならないくらい、すんごい面白かった!がつがつと貪るように読んだ。今すぐに下巻を読みたいのに、図書館の返却待ちなんだよね;;;あ~ぁ、ついてない。
傾きかけた琉球王朝を舞台に、ひとりの少女の波乱万丈の人生を描いた小説。上巻では。下巻でがらりと変わったりして(笑)父の過酷な教育から逃げ出した兄の変わりに、宦官と偽って王府入りし、辣腕を振るうも、様々な困難が立ちふさがり、正体も見破られ、それでも挫けず立ち向かうが、とうとう島流しにあう。・・・という、上巻だけでもタイトル通りな大嵐の人生。
これでもか、これでもかと追い討ちをかけるように様々な災厄が主人公の真鶴に訪れる。もう、凄すぎ。よくもまぁ、こんなに次々と!と呆れるくらい、消えたと思うとまた現われる新たな敵!(でいいのか?/笑)一度はどん底に落とされても、そこから這い上がり大逆転を繰り返す真鶴。ファンタジーなら当たり前!と思いつつ、それでも今回こそは・・・と諦めかけたこともありました。が、これがまた真鶴もしぶとい。それが堪らないんだけどね(笑)おまけに、真鶴の敵?も女であるという正体を知っても、決定的な暴露はしないんだよねぇ。そこはいくらなんでも女ってばれるでしょう!?と思うところでもばれないし。ちょっとご都合主義的な部分も見え隠れしますが、そこを補って余りある面白さでした。そして、真面目な大河ドラマ風の割には笑いのツボがしっかり押さえられてて、しんみりしちゃうよりもクスリとすることが多かったかな。
主人公以外の登場人物も魅力溢れる人でいっぱい。花当となって帰って来た兄の詞勇に同僚の朝薫はもちろんのこと、薩摩藩士の雅博に師である麻真譲に酒好きの多嘉良おじさん。いいですねぇ、多嘉良おじさん!聞得大君も自分の危機は察知できないマヌケさが可愛かったり(笑)ただ、どうしても拒否反応を示しちゃうのは徐丁垓!なんですかね、この人。この人のキャラはちょっと・・・;;;でした。もうちょっと真面目な?悪役にしてくれたら良かったのに・・・。ちょっと遊びすぎです。創竜伝(田中芳樹)の奈津子登場!の場面と同じで、話の筋にはあんまり関係ないよな;;;と思えたり、描写がしつこかったりで、その部分をすっ飛ばして読みたくなりました。実際、ざざっと斜め読みしちゃったりもしんですよね。はっきり言ってこういうのはうんざり。
このお話を読むと沖縄にすっ飛んでいきたくなるのもよくない(笑)沖縄というより首里城に行きたくなります。行ったことないんですよねぇ、私。一度、行きたいなーと思いつつ、なかなか機会がない。同じ九州なので、いつかは行きたいものです。。。
2008年10月07日
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『テンペスト』上(若夏(うりずん)の巻)/池上永一 ◎
Excerpt: いや~、重厚にして壮大で、絢爛豪華な歴史絵巻でございました。(←まだ上巻しか読了してないくせに何を言う。) え?この物語は水無月・Rのキャラにあわないって?・・・ふふふ。そうですともさ。読む予定はなか..
Weblog: 蒼のほとりで書に溺れ。
Tracked: 2008-10-07 22:42
テンペスト 上 若夏の巻 〔池上 永一〕
Excerpt: テンペスト 上 若夏の巻池上 永一角川グループパブリッシング 2008-08-28売り上げランキング : 4195おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ≪内容≫ 珊瑚礁王..
Weblog: まったり読書日記
Tracked: 2009-01-18 20:06
うぉぉ~。すずなさんの例えは、言い得て妙です!とにかくてんこ盛りなのにくどくない、重厚だけどどんどん読み進められる、まさに「テンペスト(大嵐)」な物語でしたねぇ!
・・・すずなさん、重要なトホホ要員を忘れてますよ(笑)!儀間親雲上を忘れては駄目ですよ(^_^;)。科試合格者の配属のシーンでなんで泡盛蔵の役人?!とガックリきた彼に「トホホ、キタ~!!」と盛り上がった私でございます(笑)。どんだけトホホ好きなんだろ、私・・・。
ありがとうございます(笑)色んなものがテンコ盛りのお話でしたが、散漫にならず、とっても面白くって夢中で読みました。
あ!そうそう忘れちゃいけない人を忘れてました^^;;;お笑い担当?の儀間親雲上!彼が出てくると緊迫した場面もなんだかふにゃっと和めましたね~。
上巻だけでおなか一杯といった感じでしたが、面白かったです。ほんといろんな要素てんこ盛りでしたねぇ~。
私が思わず笑ってしまったのは、後宮の女たちの争いでした。で、ダメだったのは同じく徐丁垓!気持ち悪すぎでした。
本当に上巻だけでお腹一杯!って感じでしたね~。面白くって夢中で読みました。
後宮の女たちの争いは私も笑ってしまいました。登場の仕方がなかなかでしたよね~(笑)で、やっぱり徐丁垓はダメでしたかぁ。ホント気持ち悪かったですよねぇ;;;