桜庭さん直木賞受賞記念の単行本というよりムックですね。これを読了本数に数えるのには抵抗を感じちゃいます。ということで、このブログでは「雑誌」の括りで。
桜庭さんファンなら最初から最後まで楽しめる1冊ではないでしょうか。コンテンツも盛り沢山!
まずは桜庭さんのカラー写真が挿絵のように挿まれた書下ろし短編小説「ライティング」。最初はエッセイかと思った(笑)だって、桜庭さんの写真が挿まれてるんだもん。勘違いするって!・・・私だけ?こういうラストは好き。
読書界の豪華な面々(金原瑞人、北村薫、角田光代、万城目学、綾辻行人、鈴木成一、高野和明、坂木司、マッシモ・スマレ、道尾秀介、杉江松恋)からの「100の質問」は、質問者の顔ぶれが豪華すぎてそれだけでクラクラ(笑)質問も面白かったし、その答えも楽しかった。どなたの質問か失念したんだけど「本を読んだことがない17歳に進めるとしたら?」という質問に「なんて素敵にジャパネスク」と回答されてたのには「おぉぅっ!」とテンションがあがりました~。
桜庭さんによる「少女七竈と七人の可愛そうな大人」「赤朽葉家の伝説」「私の男」の3作品の裏話的解説。2段組のように榎本正樹氏の『桜庭一樹論』が載っていて、実は解説よりもこちらの方が読み応えがあったというか興味深く読めました。
直木賞受賞時の裏話「ライブ@直木賞」は、臨場感があってなかなか面白かった。特に桜庭さんの受賞スピーチが前文掲載されてたのは嬉しかったですね~。面白かったし。いや、内容はいたって真面目だったんですけどね。
重松清さんによるロングインタビュー!重松さんの考察というか読み込みがすごい!なるほど、なるほど~!と分かりやすく解説してもらって、私も桜庭作品を深く理解できた!ような気がしました(笑)インタビューを読むのってあんまり特異じゃないんだけど、これは最後まできっちり読めました。
「福袋」は本当に福袋。(当たり前!)中学生の時に書いたという「ブルマー三部作」は面白かったぁ~!あ~同年代なんだなぁ、としみじみ感じちゃいましたよ。そのドラマ見てたよ、私も!ってなもんですよ(笑)そして、「煩悩108冊」。ほとんど被ってない;;;読んでたのは6冊くらいしかなかったかな。「シンデレラ迷宮」が入ってたのは嬉しかったですね~。各出版社の担当編集者による覆面座談会もなかなか楽しめました。
単行本未収録短編の3作品一挙掲載は、どれも読んだことがなかったので嬉しい!特に「ゴージャス」は七竈に登場した乃木坂れなのアイドル時代を描いた作品で、嬉しさも倍増。
桜庭さんが書かれた文庫解説が3編。・・・うっわぁぁぁっ!どれも読みたくなったよーっ!と悶えました(笑)素晴しい解説ですねぇ。いや、さすがです!
他にもお笑いコンビのダイノジの大谷ノブ彦さんとの対談や、机上のお仕事パートナーの紹介などなど。とっても楽しい1冊でした。
次作の紹介もチラリとされてました~。今度は母子ですか!うー楽しみですぅぅぅ。早く読みたいっ!!
2008年10月13日
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TB&コメント、ありがとうございました~!
『シンデレラ迷宮』が入ってたのは、私もうれしかったです~。
色んな桜庭さん情報(作品だけでなく普段遣いの品々の写真とかも)、すごく楽しめました。とってもお得な1冊ですよね!(^^)!。
私は嬉しさのあまり、思わず自分の本棚の「シンデレラ迷宮」を眺めてニマニマしちゃいました(笑)
「まるごと桜庭一樹!」な1冊で楽しかったですね~♪
読書日記でもおなじみのK島さんの名前が一箇所だけ実名になってたところを発見してニヤリとしたり、楽しかったです。
色んな角度から桜庭さんを満喫できて、本当に贅沢な1冊でしたね~♪
リアル赤朽葉の伝説は私も見たい!と思っちゃいました(笑)
K島さんの実名には気付きませんでした!むー残念;;;