「不思議の国のアリス」そして、「鏡の国のアリス」をモチーフに、野球大好き少女アリスの活躍を描いた物語。
アリスが大好きな私としては、随所でニヤリとしたり、うふふふふと嬉しくなったりしました。大慌てで走り去る宇佐木さんを追いかけたアリスが、ニヤニヤ笑いの猫に遭遇し、鏡を介して不思議な世界へ。そこは、鏡に映したように元の世界とはなにもかもが反転した世界だった。アリスが大好きな野球では、負けたチーム同士が戦っていくという試合が行われ、一番弱いチームが決まるようになっていたり。元の世界では春休みだったのに、鏡の国では夏休みだったり。・・・春の反対がなんで夏なのかは、ちょっと突っ込みたいところ(笑)普通に考えたら秋だよなぁ。まぁ、そこらへんは児童書ということでアバウトで。・・・って、それでいいのか?
”ミステリーランド”だったけれど、ミステリーとはいえないような気もしないでもない。”アリス”をモチーフにしてあるだけあってファンタジーと言ったほうがいいような気がします。でも、そんなの気にならない。なんたって”アリス”なんですもん。ミステリーでもファンタジーでもいいのです!と、個人的な思い入れがかなり影響しております(笑)
児童書らしく、するするっと読めて素直に面白かった~!
負けチーム同士が戦っていく、”負け上がっていく”裏の試合。負けるのが可哀相というのは、アレですね。運動会のかけっこで順位を決めないとかっていうのと似てますね~。私はすんごい運痴なんで、運動会が嫌で嫌で嫌でたまらなかった人なんですよね。かけっことか無ければいいのにっ!と心底、思ったもんです(笑)でも、だからって順位を決めないかけっこに賛成はできません。順位を付けないかけっこは、かけっこじゃないと思うぞー。走るのが速い子、遅い子がいるのが当然なんだ、人はそれぞれ違うんだっていう、ごくごく当たり前のことを教えないなんて、ばっかじゃないの!と個人的にはブリブリ文句を付けたい。
・・・話が逸れました(笑)
裏の試合に憤慨したアリスが、元の世界の仲間たちと一緒に鏡の国で野球の試合をする。まぁ、ご都合主義と言えばご都合主義な展開ではあったんだけど(笑)、でも、こうでなくっちゃ!とスカッとする試合でしたね~。
野球もサッカーも、中学、高校と進むにつれ、女の子はなかなか続けられないのが現状です。女の子であっても、大好な競技をずーっと続けられるような環境が早く整いますように・・・。そんな願いを持たずにはいられないお話でもありました。
2008年09月28日
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アリスシリーズ好きにはたまらない設定でしたよね~!
野球の場面は私も詳しく知らないので、雰囲気だけで(笑)
期待していたミステリ要素は、ほとんどなくって肩透かし感は拭えませんが、それでも楽しめたので良し。ということにします(笑)
鏡の世界だけじゃなくって、女の子だってずっと野球ができる環境になると良いですよね。ソフトって選択もあるかもしれないけれど、微妙に違うような気がしますもん。
最後に、これってミステリーじゃなかったっけ?と思わず首を傾げました。でも、楽しめたので良し!ですよね~(笑)
最近、女子初プロ野球選手!のニュースがあって、少しずつ変わってきてるのかなと思いました。でも、まだまだ、まだまだ!ですよね。やっぱりソフトと野球は違うと私も思いますし。