表題作「暁の牢獄」を含む中編3編。どれもが、恒川ワールド全開!
・・・ほぉぅ。堪能したぁ、と静かに本を閉じる。読み始めると一気に読むんだけど、”がんがん”とか”ぐいぐい”読ませるような勢いではない。上手く言葉が出てこないんだけど、”しずしず”と読んでいるという感じかなぁ。そして、じわじわと感じる恐怖。
・秋の牢獄
11月17日水曜日という秋の一日に囚われた女子大生のお話。同じ日を繰り返すということで、北村薫さんの「ターン」を連想した。でも、趣というか雰囲気が全然違う。毎日々、同じ天気、同じ講義、友人は何度も同じ話を繰り返す。それなのに、自分だけが違っている。そんな日々に飽き飽きした頃、同じように秋の一日を繰り返す人々と出会う。出会ったものの、その人々は一人、また一人と消えていく・・・。消えた人は何処へ行ったのか。18日に行けたのか・・・。独りでいることの孤独と、誰かといることの安心感というものを感じたお話でした。最後の意外な展開には驚かされた。まさか、あの人までが・・・ねぇ。そして、うわーここで終わるか!?なラスト。どうなったんでしょうね・・・。再会出来たんだ、と信じたいけど。信じたいけど・・・ねぇ!すっごく気になるーっ!
・神家没落
「風の古道」や「穏」(雷の季節の終わりに)と同じように、普段は見えない場所が舞台になったお話。家(土地)が1年かけて日本国中を移動する。その家に囚われた男性はなんとか家から逃げ出したものの、心はその家に囚われたままで・・・。フト通りかかった路地をひょいと覗くと、そこにその家がありそうな感じがする。いつものことだけど、ぞくぞくしますね~。お話だと分かっていても、どこかの路地でうっかり囚われてしまわないように気をつけなくちゃ、と本気で思っていまいそうになります。
・幻は夜に成長する
これはなかなか・・・。怖かったなぁ。特異な能力を持った少女?が、その能力を利用しようとする人々に囚われ、心の内で”バケモノ”を飼い、成長させていく。そして、それを解き放つ時・・・。これが一番、”馴染みのある恐怖”だったかな。他2作と比べて、「うわぁ、こわっ!」と素直に口に出せる感じ。このお話も、ラスト一歩手前で終わったという感じでして。うぉーこの後、どんな風になったの!?と、実はかなり気になります。爆発したリオの様子まで描いて欲しかったなぁと思ったり、いやいや、だからこそ想像が働いて怖さも増すんだよ、とも思ったり。



とうとう読まれましたね!
恒川さんの描く世界は、美しい。しかも、すぐそこにありそうなくらい、濃い気配が・・・。
そこが・・・怖いです~(>_<)。
侘び・寂び・日本人の中に深く根付いている郷愁・・・いろいろなものが織り込まれて一つの作品として仕上がる、その‘しずしず‘とした怖ろしさが、たまりませんね。
とうとう読んでしまいました^^;我慢できませんでした(笑)
すぐそこにあるかもという恐怖。・・・もう、たまりませんね~っ!怖いんですが、この怖さがクセになりそうな恒川ワールドです。
新刊が待ち遠しいですね。
「風の古道」を連想させる「神家没落」が好きでした。囚われた場所なのに逆に未練が募る気持ちが良く分かっちゃって。
書かれなかった部分を想像しては、勝手に希望を感じたり、怖がったり・・・。あとちょっと書いてくれ~!と思いつつ、そういう想像も楽しいですよね。
私もどれかと言われれば同じ理由で「神家没落」が好きです。
恒川ワールドを堪能できた3編でしたね~。
たしかに、突然、囚われてしまったのに、「神家没落」の彼はかなり冷静でしたよねぇ。冷静どころか商売を始めるっていう発想&バイタリティーは凄いですね~(笑)
『秋の牢獄』といい、『幻は夜に…』といい、結末のその先が気になるんだけど、曖昧な余韻もいいんですよね。私は恒川さんの作品を読むと、いつも全てが実はどこかで繋がっているんじゃないかと思ってしまいます。神の家と古道もきっとと思わずにいられません。
新刊プリーズ!な日々を送っております(笑)
どのお話もその先がぁっ!と思っちゃいますが、その余韻がいいのかなと私も思うことにします~(^^ゞ
たしかに、どのお話もどこかで繋がっていそうな感じです!古道を進んでいくと神の家が・・・うわーなんかわくわくしちゃいます。
とうとう制覇されましたね~。そういうわたしはいまだデビュー作を読めていないわけですが…いやいや、楽しみはあとにとっとこうと思って。えへ。怖い作品は大嫌いなのに、恒川作品にはついつい読んでしまう力があります。ってことでわたしも新刊プリーズ!(←そのまえに「夜市」を読め、と)
体調の方を崩されてるご様子のようですが、大丈夫ですか。無理なさらず、そして、お気になさらずに(^^)
とうとう制覇しちゃいました。大事にとっとこうと思ったんですが我慢できませんでした(笑)
そうなんですよねー!怖いのは私も苦手なんですけど、ついつい手に取ってしまいました^^;