最近、「剣道」作品に縁があるようで、「武士道シックスティーン」「武士道セブンティーン」(誉田哲也)に続いて、今度は海堂さんのまさかの「剣道」作品です(笑)
「ジェネラル・ルージュの凱旋」で華々しい活躍をした速水と、「ジーン・ワルツ」に登場した清川が、東城大と帝華大の剣道部主将として医鷲旗を巡り闘う、という物語。医学部も医療現場もほとんど登場せず、本当に剣道一色の物語でした。ちょうど「ブラックペアン1988」と対をなすようになっていて、あの時チラっと登場した速水、田口、島津はこんな学生生活を送っていたのか!という海堂さんならではの嬉しい驚きを味わわせてもらいました。
速水の若い”熱さ”が堪らない。その速水を清川と闘わせることで、ますます魅力アップな感じが堪らなく嬉しい(笑)やっぱ青春だよ。飛び散る汗!漲る情熱!好敵手を前にして燃え上がる闘志!タイミング的にスカッとした小説が読みたいと思っていたので、そういう気分にピッタリのお話でした。
そして、このお話を読んで、ますます剣道をオリンピック種目にはして欲しくないという気持ちが増しました。武道ですからね。”スポーツ”とはやっぱり違う。「KENDO」なんて言葉では語って欲しくないですねぇ。
田口や島津の他にも、高階が剣道部顧問として登場していて、これまた嬉しい。あいかわらずの飄々とした狸親父っぷりで、速水や清水がいいように掌の上で転がされてる感じが楽しかった。おじさん、いい仕事してますな~って感じ(笑)
速水たちの「病院実習」シーン以外、医療現場は出てこないんですが、現在の医療界で大きな問題になっている事柄の、その発端がチラリと触れられている。さすが海堂さん、そこは抜かりない。実のところ、医療界についての知識は皆無に等しい私なので、こういう風に小説になっていると、理解しやすいし少しずつではあるけれど知識が積まれていっているという実感がありますね。毎回、色々と考えさせられたり、感じるものがあります。海堂さんの狙い通りな読者の私です(笑)
2008年09月20日
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実際、市立病院とか地域の核になる病院が閉鎖されてるし。
まさにタイムリー!
というか、海堂さんが裏でチョコマカ動いてるんでしょうか (^^ゞ
剣道モノというスタンスながら、それでもしっかり「医療問題」が含まれているところがさすがですよね。あ~これが発端だったのか、と分かりやすく説明してもらえた感じです。
TBさせていただきました。
医療現場ではない彼らの活躍がすごくよかったです。なんか熱い青春って感じですよね。
またブラックペアン1988の中のシーンがでてきたりして面白かったです。
やっぱりこのシリーズ好きです。
熱い青春小説でしたね!医療小説じゃない海堂作品ってどうかな?と思って読み始めたのですが杞憂でした。
海堂作品らしく、既刊本との繋がりがあって、そういうことろも面白かったですね~!
イケメン剣道対決~!
勝つために、とんでもない修行をする、清川と速水に、ドキドキしっぱなしでした。
あの速水に、あんなに熱い青春時代があったのかっ!と、なんだか嬉しくなりました。
対決場面ではドキドキしましたね!すっごく熱くなりながらの読書になりました。
既出の作品とのリンクも楽しくって、こういうところはさすが海堂さんって感じですよね。相変わらず楽しませてくれます。
そして、次回作も楽しみです♪
そうそう!私も高階センセの狸親父っぷりがかなりツボ☆でした~!さすがでしたよねぇ(笑)
他作品とのリンクも嬉しいですよね♪でも、すでにこんがらがってきてるような気がしますが^^;
エビノートさんのところで次作の情報を発見して大喜びしました。楽しみですね~!
ようやく、この本、読み終わりました。清川吾郎が苦手で。BOOWYもあんまり知らないし。と、かなーり低いテンションで、うだうだしていましたが、高階さんのタヌキっぷりと速水の熱血っぷりにつられて読み上げることができました。
次は、「ブラックペアン」も読まなくちゃいけないってこと……?
高階の狸親父ぷっりが素晴らしかったねぇ(笑)
この作品とは内容はまったく関係ないので、ブラックペアンを読まなくても大丈夫よー。でも、面白かったよー(笑)
ちなみに、海堂作品で私が一番好きなのは「ジーン・ワルツ」です。・・・と、ちょっと囁いてもみる(笑)