2008年04月20日

感染-infection(仙川環)

う~ん、なんだか物足りない。

幼児誘拐事件に、移植手術、そして夫への疑惑などなど。こうやって挙げていくと、色んな要素がテンコ盛りだったんだな、と思う。たしかに、話の展開にワクワクして読み進んでいって面白かったのは本当なんだけどねぇ。なんだか、薄っぺらいって感じかなぁ。

主人公はウィルス研究者の葉月。夫は外科医で、元妻との間に男の子が一人いる。最近、夫とのすれ違いの日々に疲れ気味。夫はどうしてしまったのか?そして、夫の留守中に元妻から連絡が入り、子供が誘拐されたことを知る。犯人は?そして、その事件が信じられない事件へと・・・。

面白くなかった訳ではないんです。幼児誘拐から真相へと続いていく展開に、先がどうなるのか気になって一気に読んじゃったんだから。でも、なんだかスッキリしないというか・・・ね。主人公が葉月だからなんだろうけど、夫の気持ちがイマイチ見えない。どうして葉月と結婚したのか、子供の病気のことで葛藤があっただろうに、その葛藤の気持ちとか・・・。紙の上の人物っていう感覚が拭えなかった。そして、同僚の研究者達、大学時代の友人、元妻、夫の上司。全ての人が、都合よく”動かされてる”という印象。

あら~こうやって書いていくと、すっごく辛口になっちゃったよう。展開は面白かったので、もうちょっと深く書き込んでもらえれば・・・という気持ちが辛口になっちゃうのかな。


感染―infection
ラベル:読書 著者(さ)
posted by すずな at 14:53| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
面白くなる要素はたくさんあるのに、活かしきれてないな、と感じる部分がもったいなかったですね~。偉そうな言い方だけど(^_^;)
Posted by エビノート at 2008年04月22日 20:05
>エビノートさん
わかります。
挙げていくといろいろあるのに、なんだかどれもイマイチというか・・・物足りなさを感じてしまいましたね^^;
Posted by すずな@主 at 2008年04月23日 14:30
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