タイトルと装丁の感じから、なんとなーく手に取るのを躊躇っていたんだけど、早く読めば良かったと後悔。最近、ちょっと夜更かし気味だったので早目に寝ようと布団に入って、ちょっとだけ・・・のつもりで読み始めた本書。・・・読むんじゃなかった;;;読み進むほどに先が気になって、途中で止めるなんて無理っ!と、最後までガツガツと貪るように読んでしまいました。
龍哉の家で一緒に暮らす光平とくるみ。龍哉の父親が亡くなり、殺し屋だったという父親の遺言で、譲り受けた車で昔の相棒に拳銃を届けることになった。光平とくるみは、それぞれに拳銃を使って殺したい人がいて龍哉に同行を申し出る。そして3人は・・・。
3人の関係が不思議といいますか、羨ましいといいますか・・・。こういう風に、一緒に居て居心地のいい人ってなかなか巡り合えないと思うし、異性同士が3人で居て恋愛感情が生まれないというのもなかなか無いんじゃないのかなぁ・・・と思います。異性同士で居心地がよければ、つい恋愛感情に発展しちゃうってありそうだもん。・・と、私は思うんですが、どうなんでしょうね(笑)
途中から、あ~これは龍哉の陰謀?だな、というのは分かるんだけど、二人の殺意をどう着地させるんだろう?と、それが気になって、気になって・・・。光平はまだしも、くるみの殺意ってそうそう消せるものじゃないし、理性では分かってても感情の部分で納まりをつけるは難しいんじゃないかな、とね。そう思っちゃったのは、私が女性だからなんでしょうか。
最後は、思いがけない事件に巻き込まれ、ドタバタと予想もしない方向に進んでしまって、度肝を抜かれたような、毒気を抜かれたような感じで、いつの間にやら殺意も萎んでしまっていた、みたいな。「はははは。」と、力なく笑う二人が目に浮かぶようでした。ま、そんな簡単に許せるわけではないだろうから、また再燃するかもしれないけどね。・・・とか思っちゃう私はヒネクレ者?
それにしても、龍哉のお宅には私も転がり込みたいもんです。美味しい料理に、床が抜ける心配をせずに本を溜め込める部屋。羨ましひ。。。