ミステリーだと思って読んでいたら、あれ?これってSF仕立てだったの?と、思わず声を出したくなるような展開に・・・。SFっていうかファンタジーっぽい感じ。まぁ、人の顔が”のっぺらぼう”に見えるってんだから、最初からSFだったって言えばSFだったんだけどね(笑)
凌一の息子、彰が、「みんなの顔が”のっぺらぼう”に見える」と言い出した。それを聞いた凌一は、すぐに20年前に姿を消した兄に連絡を取る。次の日、20年ぶりに姿を現した兄は、自分もみんなが”のっぺらぼう”に見えると言い、凌一や彰にその訳を語り出す・・・。
39歳の男性が語り手で、小学生の頃に体験したことを弟に話すという内容。昔語りのように綴られいく文章で、読んでいるうちにすんなりと70年代前半の時代に溶け込んでいく。なんて言えばいいのかなぁ。よく知らないその時代が、なんだか懐かしく感じられたんだよね。そういう意味でも、なんだか不思議なお話でした。
高熱をだした僕が、みんなの顔が”のっぺらぼう”に見えるようになってから、閉鎖された町で起こり始めた自殺や失踪に突然死。奇妙な事件の数々や、顔が見える人たち。20数年前に起こった事件が淡々と語られていく。どうして、”のっぺらぼう”が見えるようになったのか?どうして、ちゃんと顔が見える人がいるのか?僕は考える。そして、頑張ってみる。
溜めに溜めて、最後にどぉーーんと種明かし、みたいな感じで、まさに怒涛のラストでした。こういう感じって、ハリポタに似ているなぁ・・・と思いながら読んだ。前置きが長かった分、それに比べてラストの展開があまりにも早かった。うっわー、そうきたか!そうなるのかっ!と、息つく間もないほどの展開でした。
だからなのか、なんだかこの作品自体がプロローグのような印象を受けてしまったんだよね。続編があるみたいだから、その為のものかな?続編の主人公は彰かな?と思ったんだけど。どうも、違うようで・・・。イマイチ消化不良感が拭えないのです。
でも、あのラストにはしみじみとしちゃいました。じーん、というのとはちょっと違うんだけど、じわじわと沁みていくというか・・・。お兄さんの家族への想いに打たれたというか・・・。
うーん;;;上手く言葉に出来ない自分がもどかしい。
あ~わかります。たしかに、感想書きにくいですよね。あんまりネタバレしてもなぁ・・・と思うと、どこまで書いていいやら;;;
お勧め、ありがとうございます!図書館で探してみますね~。
>しんちゃん
お~沢山のお勧め、ありがとうございます。どれから読んでいいのか、迷っちゃいます^^;
とりあえず、続編を読みます!
のっぺらぼうを視るようになった彼が、どんな風に世界と向き合ってゆくのか、とっても気になります!!
彰くんの物語が読みたいですよねっ!
彰くんには、のっぺらぼうが見える”おにいちゃん”がいるので心強い反面、最初から敷かれているようなレールをどう歩いていくのか・・・とか、気になります。