主人公・麻子の中学生・高校生・大学生から新入社員・中堅社員の入り口?の4つの時代を章を追って描いている。ひとりの女性の成長物語と言っていいのかな。家族との物語、学生時代の恋、社会人になって、その仕事に戸惑いつつもやり甲斐を感じるようになって、そして恋愛。自分よりも優れた容姿を持つ妹・七葉に対する劣等感に押しつぶされそうになっていた学生時代。「七葉には敵わない」という思いをずぅーっと持ち続けていた麻子が、社会人になり、そんな思いからちょっとずつ抜け出していく様子に、時には自分をダブらせながら夢中になって読みました。
何かにこだわる。極める。狭く深く。なかなか出来ることではないけれど、それが出来るといいな、そう思えるものに出会いたいな、と思ったお話でもありました。広く浅くの「雑食」も、ある意味すごいことであると思うけれど、出来るなら何かを狭く深くやっていけたらいいな、と思います。
当然のように、タイトルの「スコーレ」ってのは何ぞや?という疑問が。「スコーレ」というのは、「スクール」の語源となったギリシア語のことで「学び・遊び・余暇」の意味を持つんだそうです。
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「スコーレ」の意味が分かったところで、いろいろと思うことがありました。でも、それを書いちゃうと長々と語ってしまいそうだし、この作品からとてつもなく離れていきそうなので割愛。機会があれば、どこか他の場所でこの気持ちを纏めてみたいな・・・とは思ってますが。まぁ、思ってるだけで月日は流れていきそうな気もするけどね(笑)
読後は至福なひと時に浸る。じわーっと。
こういう余韻が楽しめる作品は大歓迎です。
ほっこりとした素敵な余韻をかみ締められる作品でしたね。
こういう読後感は、とっても幸せな気持ちになれるので、私もいつでも大歓迎しちゃいます。
この本は手元に置いておきたい!ということで、かなり悩んだんですが、単行本で購入しちゃいました。
宮下さんの次の作品も楽しみです。
読み終わった後、しみじみとしちゃいましたね。
初宮下さんだったので、他の作品も読んでみたいと思いました。楽しみ。
読み終わった後に、嬉しさがじわじわと心に沁みこんでくるような作品でしたね。
麻子の成長に、最初は不安を抱きつつ読んでいたんですが、最後の章でほっと安心しました。
哲学ってギリシャの支配層が一日中暇であれこれ考えてるうちに生まれたとイメージしていたので。フムフム。
学びと遊びと余暇。同じ言葉で表されるっていうのが、なんだか奥深いですよね。
たまねぎさんの哲学のイメージに、なるほどなーと頷いております。たしかに。