特に後半は目が離せ無くなってしまって、見ようと思っていたTVドラマをすっ飛ばし、睡眠時間まで削って貪り読んじゃったよ~。お陰で、目はシパシパだし、すっごくねーむーいぃぃ(笑)
この本はこちらの室長に”握りこぶしに力を入れてお薦め”されちゃいました。それも、メールで直訴されちゃって(笑)そんなに面白いのか!?と、そっこー図書館に予約して読んだんだけどね。薦めたくなった気持ち、すんごぉーーく分かった!私も誰かに”握りこぶしに力を入れてお薦め”したくなるような本でした。
主人公は元過激派の父を持つ小学6年生の僕。自称フリーライターのお父さん、喫茶店を切り盛りして一家を支えるお母さん、10歳年上の姉に、小学生の妹の5人家族。
2部構成になっていて、1部は東京編。僕が子供たちの社会で闘うお話。2部は西表編。お父さん(&お母さん)が大人の社会で闘うお話。・・・って、端折りすぎかな?(笑)
元過激派ってことで、お父さんの言動がすごい。税金を納めない、国民年金を払わない、「学校には行かなくていいんだ」って子供に言ったり、修学旅行の費用が高すぎるって学校に乗り込んだり・・・。支払を迫る役所の担当者に「日本国民をやめる」なんてことまで言っちゃう。いやーすごい。うはうは笑いながら読んだけど、こんな人が身近に居たら笑えないだろうなぁ・・・。子供達は、お父さんの言動に顔をしかめつつ諦めモード。お母さんなんて、もう達観しちゃってるような感じだしな~(笑)と思っていたら、お母さんの意外な過去が・・・。なるほど。
東京では閉塞感を感じるようなお話でしたが、舞台を西表に移すと、とたんに開放的になった。内容的には、だんだんと笑えなくなっていくんだけど、東京編よりも明るいイメージ。お母さんの重石が取れちゃったせいもあるのかなぁ(笑)
東京と西表では子供もだけど、大人達も違う。特に先生たち。隠さずきちんと子供たちに説明する西表の先生達には、好感が持てました。そんな時に届いた、東京で担任だった南先生からの手紙。思わずホロリとしちゃったよ。先生エライっ!間違いに気付いたら、子供相手でも誤魔化さず、きちんと謝罪する。ついウヤムヤにしちゃいそうになるのに・・・。こんな人になりたいものだな~と思いました。
お母さんの
「~人間として何ひとつ間違ったことはしていないんだから」
「人の物を盗まない、騙さない、嫉妬しない、威張らない、悪に加担しない、そういうの、すべて守ってきたつもり。唯一常識から外れたことがあるとしたら、それは、世間と合わせなかったってことだけでしょう。」
そして、お父さんの
「前にも言ったが、おとうさんを見習うな。おとうさんは少し極端だからな。けれど卑怯な大人にだけはなるな。立場で生きるような大人にはなるな。」
この言葉が心に残りました。子供たちに、自信を持ってこんな言葉をかけられる親ってすごいな、と思います。人として一番大切なこと、してはいけないことをちゃんと分かっている。自分のことを客観的に見れて、我が子だからと押し付けない。あまりにも破天荒で、身近にいる人達(特に子供達)は色々と大変なことも多いだろうけど、それでも嫌いになれないのは、応援しちゃうのは、”親だから”ってことだけはなく、こういうところを感じているからなんだろうなぁ・・・。
それから、南先生の手紙も印象的でした。
「協調性も大事ですが、悪いことに協調していては意味がありません。」
全体的にうはうは笑いながら読んだんだけど、最後は涙涙・・・。ジーンとくるようなラストでした。家族の”絆”ってことを考えさせられた作品でもありました。
すずなさんのレビューで思い出せました♪
お父さんのアナーキーっぷりはスゴすぎて、なんだかもう感想もへったくれもなかったんですが、お母さんまではじけちゃったところには、ホント笑いました。
子供達も、きっと自分なりに筋の通った人間に成長するんだろうなぁ、と気分よく読めました。
興奮のスイッチが入る感じで、最後はぶっ通しで没頭して読みました。
主人公の二郎の成長もいいんだけど、どうしても一郎さんに目が行っちゃうんだよね。
人から借りて読んだのですが、自分でも買いなおそうか迷っています。
むちゃくちゃだわー;;;と思っていたお父さんの、意外な言葉にジーンときちゃったんですよねぇ^^;
>水無月・Rさん
お父さんは凄かったですね~。でも、慣れてきたのかだんだんと好感を持ってしまいました。自分の親じゃない、って安心感もあったのかもしれません^^;
高校生くらいになった二郎に会ってみたいなぁ~なんて思います。
>香桑さん
こっちこそ、おススメしてくれてありがとーっだよ!
”興奮のスイッチ”ってよく分かるっ!!私もそんな感じでした。
二郎が主人公なのに、ついつい一郎さんに目がいっちゃうよねぇ^^;しょうがないよ・・・(笑)