・・・と、喚きたくなるくらい本好きには堪らない作品でした(笑)・・・最近、このセリフばっか言ってるような気もするけど。だってっ!しょうがないでしょっ!(何故に逆ギレ?)本当にそんな作品なんだもん。だいたい、タイトルからして本好きの心をくすぐってくるし。
この本も「配達あかずきん」を絶賛してた時に、『しんちゃんの買い物帳』のしんちゃんに教えていただきました。
本をめぐる九つの短編。
最初は”それなり”に冷静に読んでたの。それが、だんだん、だんだん気持ちがこみ上げてきて、胸が熱くなり、目頭が熱くなり・・・最後は、またしても涙ながらに読んでしまいした。”本”への愛がたぁ~~っぷり詰まった本です。堪らんです。
どれもこれも、愛情の詰まったお話ばっかりだったんだけど、その中でも特に印象に残ったいくつかを。
・旅する本
学生時代に手放した本と卒業旅行先の外国の古本屋で再会する。そして、社会人になった後、また旅先の国の古本屋さんでまた再会する。ちょっとSFちっくな物語。なんか、いいなぁ・・・。手放しても手放しても再会する本。同じ本でも読む度に印象が変わる。「自分が変わってるんだ!」と気付く主人公。再会するまでに、その本を読み返すまでに、いろんなことがあって自分が変わったから、読むたびに印象が変わっていく。前回とは違う場所で感動したり、ちょっとした気付きがあったり・・・。私もそうありたいと思った。積み重ねた時間だけ、何かしら変わっている自分でいたいなぁ・・・。
・だれか
旅先の外国の宿泊先で手にした日本語の本。誰がどんな気持ちで手にとって、読んで、どんな気持ちでここに残していったんだろう・・・。古本には自分には知らない過去が積み重なっている。過去の持ち主のことをアレコレ想像する楽しみって言うのもあるんだなぁ、と思った。古本屋さんで、お気に入りの本を見つけて「元の持ち主はどうして手放したんだろう?」くらいまでは考えたことがあったけど、そこまで深く想像したことはなかったんで、なんだか新鮮だった。
・彼と私の本棚
「その人、本読むの?」って訊きたくなる気持ち、拘る気持ち、分かるなぁ・・・。自分と彼が共有しあったお気に入りの本への気持ち。これから、他の誰かが彼と共有するのかもしれないことに対する嫉妬。「お願いだから、あの本だけは止めてね。誰かと読まないでね。」って、懇願したくなるなぁ・・・。
・ミツザワ書店
泣けた。この作品辺りから涙腺がかなりヤバイことになってました。
「だってあんた、開くだけでどこへでも連れてってくれるものなんか、本しかないだろう」~本文より~
書店のおばあちゃんの言葉が直球でガツンと・・・。言葉はちょっとずつ違うけど、ニュアンスは一緒。こういう言葉は読みなれたってくらい色んなところで読んだんだけど、読むたびにしょうこりもなく胸を熱くしている私だったりします。
・さがしもの
死期の迫ったおばあちゃんに、とある本を探して欲しいと頼まれた孫が本屋さんや古本屋さんを探し回るというお話なんだけど。私にも古本屋さんを探し回ったことがあるんで、すっごいのめり込んで読んじゃった。その本は絶版や改訂版になってて、本屋さんでは入手不可能っていうのは分かってたんだよね。なので、古本屋さんで何処かの誰かが手放してくれた本を見つけるしかなかった。地元の古本屋という古本屋、隣の市、隣県までも足を伸ばして探し回ったなぁ・・・。このお話と一緒で、インターネットっていう便利なものも無かった頃。古本屋の場所も分からないから、見つけるのも大変だった。そんな古本屋で、やっとのことで手にした本。あの時の喜びはね、もう言葉では言い表せないですね。もちろん、その本は今でも私の本棚に並んでいます。ときどき手にとってうっとりと眺めたりもするけど(笑)
・初バレンタイン
本を誰かに贈るのって本当に難しいよね。もちろん、自分の好きな本を贈るんだけど、それが相手も同じように好きになってくれるかなんて分からないし。好きになってもらえなかったらガッカリだし。そんなガッカリな思いを経験したくはないし・・・。でも、好きなってくれたら、すっごく嬉しいものなんだよね。あの嬉しさは、何度経験しても目減りすることはないよなぁ・・・。
「神さま、この本が世界に存在することに感謝します、と。」~本文より~
タイトルにもなっている文章。もうね、もうねーっ。なんて言っていいのか分からないけど、こういう気持ちわかるわー。本好きなら、誰でも経験あると思う。すぐに感情が高ぶって暴走しちゃう私なんか、しょっちゅうこの言葉を呟いているような気もするけど(笑)連発しすぎ。ありがたみ、無さ過ぎだよなぁ・・・;;;とは思う。でも、その瞬間は本当にそう思うんだもん。そして、そう思う本が多すぎなんだもん。どれか1冊なんて選べない。どれもこれも、その時その瞬間に、私に多大なる影響を与えてるんだもん。・・・あら、またしても暴走気味ですね(笑)
いくつか。と言いながら、ほとんどの作品に触れてしまいました。触れなかった作品がイマイチだったってことではないんですよー。どれもこれも、素敵な作品でした。
この本が、世界に存在することに心から感謝!
そして、巻末には著者のあとがきエッセイ「交際履歴」 が。
うわーこれもいいです!今までの人生のなかで、どんな本とどんな風に”交際”してきたのか。自分の交際履歴も書き出してみたくなりました。
「そう、本は人を呼ぶのだ。」~あとがきより~
うんうん。本当に呼ばれるよね。次はどんな本に呼ばれるのかなぁ。楽しみです。。。
これも、ぎゃぁーっ、って感じの本でした。
ぜひぜひ♪
この本と出逢わせてくれてありがとう!!と感謝したくなる気持ちですよね♪
あとがきまで含めてとっても素敵な一冊でした。
興奮ぶりがビンビン伝わってきました^^
本に呼ばれたように感じるときって、ありますよねー。
これからどんな出会いがあるのか、ますます楽しみになってきました^^
でも、まだ手が出せずにいますぅ。
財布と時計との相談が難航していて。
気分は本からの呼び声に全力で応えたいものです。
うわ。またまたご紹介ありがとうございます。
ぎゃぁーっって感じなんですね(笑)楽しみ、楽しみ♪
>エビノートさん
そうですそうです!熱い気持ちで感謝したくなる本でした。
あとがきまでが作品の一部のようでしたね。
>miyukichiさん
はい。思いっきり暴走しちゃいました~(笑)
まぁ、よくあることです^^;
これからどんな素敵な本との出会うのか、楽しみですね!
>あまねちゃん
是非、手に取ってみて~!
本からの呼び声に、なんでもホイホイって答えられないジレンマは、みんな持ってる共通事項だね、きっと(笑)
こちらこそ、コメントありがとうございます。
読んでる間中、幸せな時間を感じることができましたね~。
”ささやかな幸せを積み上げてる時間”って、よくわかります~!これからも、幸せをたくさん積み上げていきたいですね。