本書「ソウル・ボディ」は、何の心構えも待たないうち、突然その進化の波に見舞われた人間たちにスポットを当てた。くるべきものがやってきた時、彼らがどんなふうに戸惑い、この先自分が進むべき道をどう模索していくかを、啓発本やマニュアル本としてではなく、物語として描いた。(~~著者あとがきより~~)
この著者のあとがき通りの本です。・・・手抜きですね(笑)
このお話は、小説というよりも、マニュアル本というか、入門書みたいな印象でした。なので、私的にはイマイチ。。。最後は義務感で読んだ気がしますねぇ・・・。
「どう模索していくかを、物語として描いた」というなら。菜緒子よりも奈美視点で、または龍一視点で描いてくれていたら、私的にはすんなり読めたような気がする。もし、本当にこんな進化が訪れたとたなら、菜緒子や弘武のように戸惑いながらも、同志(?)を見つけ、なんとか折り合いをつけていく人達の方が少数のような気がする。多くの人は、奈美のように何かに縋ったり、龍一のように最後には自らの命を絶つことになるんじゃないかな、と思うんだけど・・・。
まぁ、それじゃ絶望感だけを植え付けて、希望を見出せないから、これを書いた意味がないのかもしれないけど(笑)
明野さんの次作がどんなものになるのか、非常に興味があるんですが・・・。今後も、この路線でいくのなら手に取る事はなくなるんだろうな・・・。好きな作家さんなだけに、そうなると残念なんだけど。