・十八の夏
第55回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞作。表題作。
朝顔。
実は、本の装丁とか見てて勝手に主人公は女の子だと思い込んでいました。読み始めて違和感。あ、あれぇ?うわー主人公は男の子かいっ!?ちょっとビックリしました。それにしても、何で女の子だって思い込んでたんでしょうね、私は。
ラスト付近まで青春小説だと思っていたら違った。うぇーそういう展開!?そうくるのかっ!?って感じでして。だって、「日本推理作家協会賞受賞作」っていうのは、作者のあとがきで読んだんだもーん。予想外の展開にびっくりでした。ヤラレタって感じ。
・ささやかな奇跡
金木犀。
強いて言えば、これが一番好きかな。ほっこりできる感じで。まぁ~たしかにラストが読める、ありがちな展開だとは思うけどさ~。でも、それがいいな~と思える。素直に「良かったねー!」と言えるし、4編の中では読後感が一番いい。
そうそう。”金木犀”を持ってプロポーズってどうよ?想像すると笑っちゃうけど、なんだかその姿が彼の人柄をとってもよく表しているような感じで、優しい笑いになるね。
・兄貴の純情
ヘリオトロープ。
まぁ、なんといいますか、これも展開が読めるんだけども。兄貴がいいねー。好きだなぁ。思い込みで突っ走る。突っ走り過ぎって感じだけど(笑)作者も兄貴を気に入ってるようなんで、いつか再会できるかしら。
・イノセント・デイズ
夾竹桃。
4編の中で唯一、本当の殺人が起こる。起こるというか”起こっていた”ってことなんだけど。主人公は、相変わらずのほっこり型(笑)なんだけど、その主人公が巻き込まれるというか・・・。ちょっと、なんともね。切ないお話です。