2017年07月14日

菜の花食堂のささやかな事件簿 きゅうりには絶好の日(碧野圭)

菜の花食堂のささやかな事件簿」に続くシリーズ2作目。

今回も靖子先生の名探偵っぷりと、暖かくも厳しい解決に、ワクワクしつつも、ピリリとほろ苦さを感じたりもして、楽しませてもらいました。基本、ほっこりなんですが、決して”なあなあ”で終わらせたりしないところが魅力です。

駅前の自転車置き場の謎や、ブログ掲載のレシピを巡っての謎、マルシェ出店で提供したカレーにまつわる謎など、日常の些細な謎なのかと思いきや、最近の社会問題について、ちょっと待てよと考えさせられることも多かったです。確かに、わざとではないし、知らなかったんだからしょうがなかった、ちょっとした出来心、そして、それがそんな大事になるとは思いもしなかった、とそれぞれの気持ちや言い分も分かるけれど、それをそのまま放置して良い訳ではないんですよね。

特に、カレーの件では靖子先生の優しくも厳しい対応に唸らされました。責任問題とか、いろんなことを考えて、その場面での最良の方法を選択していく。難しいなぁと思うけれど、それを、ちゃんとその場で靖子先生がやっていくのを見て唸らされました。こういう大人を目指したい!・・・と思ってはいても、そんな大人になれてない自分がいます。現実にはなかなか出来ることではなくって、ホント難しいです。。。

謎解きに楽しみつつ、美味しそうなお料理の数々にも興味津々。季節のものを使った料理教室ということで、一つの食材を使って、こんなに様々なお料理が出来るんだ!と、読みながらワクワクしました。ちょうど、ズッキーニがあったので、ピカタを作ったらこれがまた美味しくって!とっても簡単だし、そして、暑い夏の日のビールにお供に最適でした~。これ、かなりおススメです!

きっと次作もあるはず!と次はどんな謎とお料理に出会えるのか、今からとっても楽しみ。


(2017.06 読了)






ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 12:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月04日

ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン(小路幸也)

シリーズ12作目。8作目の短編集「フロム・ミー・トゥ・ユー」でチラッと語られたことのあった我南人と秋実の出会いを描いた番外長編。

これこれ!このエピソードを読みたかったんだよー!とウキウキしながら読みました。秋実さんのお名前はよく登場するけど、ご本人とはなかなか会えなくて。まぁ、亡くなってるんだから当然なんだけど(笑)でも、こう頻繁に名前が出てくると、どんな人だったのかなぁとか、我南人との馴れ初めってどんな感じだったのかなぁとか、気になるってもんですよ。ということで、今回、ようやく会えて、すっごく嬉しかった!

以前、短編集に収められていた話から始まっていくんだけど、なんだか、とっても・・・デジャブ(笑)だって、勘一とサチの出会いと似てるんですもん。あらあら、親子ですねぇ!と思わず笑っちゃいました。そして、高校生の秋実さんの友達を思っての行動力とか思い切りの良さとかね、まさに堀田家だわ!と納得しました。そして、我南人が初めて「LOVEだねぇ」を口にした時がいつだったかというのも明かされて、うふふふとなりました。

それにしても、アイドル同士の結婚(恋愛)って、こんなにも大変なタブーだったんですね。命の危険まで感じるって、今ではきっと考えられないよなぁと思ったんですが。まぁ、今でも本人の意思のままにとはいかない部分もあるとは思いますけどね。

ハラハラドキドキしつつ、ほっこりニッコリなれるお話でした。

さて、次はいよいよ花陽の受験ですね。きっと上手くいく!と信じて、楽しみに待ちたいと思います。でも、やっぱり、ドキドキしちゃいますね・・・。
あ~来年が待ち遠しい!


(2017.06 読了)






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ラベル:読書 著者(さ)
posted by すずな at 15:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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