2016年07月21日

ばけもの好む中将 弐 姑獲鳥と牛鬼(瀬川貴次)

シリーズ2作目。
1巻を読んでからちょっと時間が開いてしまいました。ようやく読めて良かった。

1作目と違って、短編だけでなく中編も含まれていて、それが連作集のような構成になっていたので、短編が苦手な私も最後まで面白く読めました。

ばけもの好む中将の宣能に気に入られた宗孝。またまた中将に付き合わされて「泣く石」に向かった宗孝は、赤子を拾ってしまう。宣能の隠し子?と思いつつ、姉や家族には宗孝の子だと誤解され・・・。

タイトルの割には”ばけもの”は出てこず、ホラーやファンタジーというよりも、平安ドタバタ劇と言った方が近いような気もします。気軽に読める楽しい平安の読み物、という感じで楽しく読めました。

宗孝のヘタレっぷり、でも、ここぞというときの男気(?)、若草の君の可愛らしさに、宗孝の個性的な姉たちと、登場人物たちの魅力もいっぱい。特に宗孝の姉たちは、まだ全員が登場していないので、今後、どんなタイミングで登場するのかとても楽しみです!個人的には十の姉がお気に入りというか気になります。もうちょっと活躍するお話が読めると嬉しいなぁ。

あとですね、宣能がイマイチ掴めない感じなんですよね。ちょっと何を考えてるのか分からないような。どう考えて宗孝を連れまわしてるのかとか、妹に会わせたのかとか、アレコレ気になるところであります。ちょっと一筋縄ではいかなそうな人なので、これから本当の姿(?)が見れるようになるのかな、と楽しみ。



・華麗なる中将たち
・憑かれた女
・姑獲鳥と牛鬼


(2016.06 読了)





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ラベル:読書 著者(さ)
posted by すずな at 15:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

居酒屋ぼったくり5(秋川滝美)

シリーズ5作目。


や、やっと・・・。
と、ようやくの展開にホッとしたというよりも、なんか脱力でした。普通は「やったー!」ってなるのになぁ。前巻の展開が展開なだけに、最初から力が入った読書になっちゃって。もうね、なんだか疲れちゃいましたよ~(笑)美音は絶望的に鈍いし!それにしても、あの鈍さは何なんでしょうね・・・。普段、お客様相手に細やかな気遣いをみせているのにねぇ。あの姿からは、ちょっと想像も出来ないくらいの鈍さでした。まぁ、人のことを気にしすぎて、自分ことは無頓着ってことなのかな。

てか、美音の鈍さもだけど、要のヘタレ具合にビックリでした。普段の強気な感じからは、こちらも想像できないくらいのヘタレっぷり。美音の鈍さに強気に出れなかったというのも分かるけど、分かるけど、ねぇ。あそこで、美音の爆弾発言がなかったらどうなってたんでしょうね。もしかすると年単位で何の進展も無かったかもしれない・・・と思えてならないんですが。いやぁ、そうならなくて本当に良かったです~。

そんなこんなで、今回は美味しそうなお料理もお酒もあったけど、この二人に全てをもってかれちゃいました~。次巻からは、もうちょっとお酒やお料理を楽しめるかな(笑)

そうそう!気になっていた「スーパー呉竹」ですが、実は予想が大当たり!やっぱり、そうなると思ってたよー!と、誰かに向かって自慢しました(笑)良かった、良かった。



(2016.07.17読了)





居酒屋ぼったくり〈5〉
アルファポリス
秋川 滝美

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ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 14:21| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

リバース(湊かなえ)

うわ、そうきたかーっ!これは・・・。
と、湊作品だと心構えがあっても、痛烈なカウンターを食らったような感じで読了。後味の悪さは相変わらずです。


事務機会社に勤める深瀬。行きつけのコーヒー豆専門店で知り合った美穂子と付き合うことになる。ある日、美穂子宛に「深瀬和久は人殺しだ」という手紙が送りつけられ・・・。


ちょっとネタバレ気味。
未読の方はご注意を。












学生時代のゼミ仲間の飲酒運転による事故死。まぁ、その力関係は分からないでもないし、自分の心の負担を軽くしたい気持ちも分かるけど、遺族にしてみたら「どうして!?」と悔しい気持ちを抱くだろうし、どう言い訳したって、あの場に居た誰にも等しく責任(?)の一端はあると思える。なので、深瀬に対しては、あまり同情の気持ちは湧かなかったかなぁ。

それでも、ちょっと光が見えたのは良かったなぁと思えたのに・・・。

広沢が蕎麦を拒んだ理由は予想出来たけど、それが、はちみつと関係して、ラストの真相に繋がるとは・・・。もう、まさに絶句。そっちかー!ですよ。光が見えたのは一瞬で、これはかなりどん底じゃないですか・・・。ホントにね、湊さん、やってくれるね・・・という言葉以外には出てきませんよ。

ザラリとした読後感に、最悪・・・と思いつつ、新刊が出たら絶対に手が出るんだろうなぁと思ってしまう、この魅力。なんなんでしょうね、一体。


そうそう。コーヒーはブラック派の私ですが、コーヒーにはちみつってちょっと興味があります。はちみつって独特の味と香りがあって、それも結構、強いような気がするんですが、コーヒーの味や香りとの相性はいいんでしょうか。素人考えだと、お互いにケンカしそうなんだけど・・・。一度、試してみたいなぁと思いますが、自分でやると失敗しそうで挑戦できません(笑)


(2016.04.10 読了)






リバース
講談社
湊 かなえ

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ラベル:読書 著者(ま)
posted by すずな at 12:34| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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