あ、れ・・・。あれれれ。うーーーん。
宮部さんのファンタジー。個人的に大好物なのでワクワクしながら読み始めたんですが、なんだか途中で失速しちゃったような、そんな感じでした。
ひょんなことから拾ったお城の絵。そして、ある方法でその絵の中に入れることを知った中学三年生の尾垣真は、美術部員の珠美と共にその絵の中に入り込み、お城の塔の中に少女が閉じ込められていることを発見するが・・・。
最初は良かったんですよ、ホントに!拾った絵の中に入れるなんて、ファンタジー好きとしてはワクワクしちゃうってもんですよー。おまけに、入る方法が”引っ張り込まれる”みたいな感じじゃなくて、絵の中にアバター(自分の分身)を書き込むという方法なんですよね。キチンと目を書き込まなくちゃ見えないし、耳を書き込まなくちゃ音が聞こえない。でも、羽を書き込んだら空を飛べちゃうんですよ!おぉ~これは予想外な展開だ!と読みながら興奮しちゃいました。
まぁ、結局は普段通りのジブンで絵の中に入って行ったんだけどね(笑)でも、それがホントは一番良いのかもしれない。普段通りの方が、自分の能力をきちんと把握出来るだろうしね。
で、どんな冒険が始まるのか!とワクワクしてたんですが、想像とはちょっと違った展開となりました。結構、現実的な感じだったなぁというのが正直なところ。もうちょっと、ファンタジーっぽく見知らぬ生物が登場したりとかあるかなと思ったんだけど、そういうのは無くて・・・。残念と言えば残念だったかな。
そして、閉じ込められた少女の正体や真相が、かなり重かった;;;でも、真や珠美が救い出してくれてホッとしました。おまけに、珠美の最後の行動には唸らされました。凄いなぁと素直に賞賛を送りたいです。でも、その女の子は救えたかもしれないけれど、当の珠美の方はどうなんでしょう。そっちの方は解決?されずに、なんだかモヤモヤが残ってしまいました。真、オマエもっと頑張れよーっ!と、声を大にして言いたい気分です。ホントに。。。
と、そんなこんなで、なんだかスッキリしないまま読了してしまったのがねぇ;;;ちょっと残念な感想となってしまいました。
(2015.07.03 読了)